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「軽自動車のハイブリッド」と名乗らない新型ワゴンR

2014年9月9日(火)

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 軽自動車の燃費競争のすさまじさには、ただただ驚くと同時に、エンジニアの努力には敬服するしかない。ここ数年だけで考えても、びっくりするような勢いで燃費が向上しているのだ。たとえば3年足らず前の2011年11月、スズキの「ワゴンR」に停車中にエンジンを停止するアイドリングストップシステムの搭載車が設定されたときの燃費は22.8km/L(JC08モード、前輪駆動の自然吸気エンジン仕様車、以下同)だった。

 ところが、それから1年足らず後の2012年9月に、ワゴンRは全面改良を迎え、燃費を28.8km/Lと約26%も向上させた。燃費がこれだけ短期間で大幅に向上したのには、もちろん理由がある。実は、ワゴンRの最大の競合車種であるダイハツ工業の「ムーヴ」が、すでに2011年11月の部分改良で、27.0km/Lという燃費を実現していたのだ。1年近くの間、燃費競争で劣勢に立たされていたスズキは、何がなんでも逆転する必要があった。一方、抜かれたダイハツも黙ってはいない。2012年12月の部分改良で、ムーヴは燃費を29.0km/Lに向上させ、わずか0.2km/Lではあるが、ワゴンRを抜き返す。

3年足らずで43%向上

スズキが部分改良した「ワゴンR」の「FZ」
ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)と呼ぶモーターで、駆動力をアシストする新技術「S-エネチャージ」を搭載し、32.4km/Lという燃費を実現した(写真提供:スズキ)。

 この軽自動車大手2社の競争に、その他のメーカーも参加しないわけにはいかない。日産自動車は初めて企画段階から開発にかかわった軽自動車「DAYZ」(三菱自動車と共同開発)を2013年6月に発売した。ムーヴをも上回る29.2km/Lという燃費を実現し、その時点では軽自動車の燃費NO.1を達成した(ワゴンR、ムーヴが属する全高1550mm以上の“ハイトワゴン”と呼ばれるセグメントで)のだが、これも三日天下に終わった。わずかその1カ月後の2013年7月に、スズキがワゴンRの燃費を30.0km/Lに向上させてハイトワゴンNo.1の称号を再び取り返したからである。

 そして2014年8月、スズキは再び競合メーカーを突き放しにかかった。ワゴンRを部分改良し、32.4kmの燃費を実現した車種を設定したのである。これは軽自動車でNo.1であるだけでなく、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」の32.6km/L(Lグレード)に迫る数値だ。ワゴンRの燃費は、この3年足らずの間に、約43%も向上したことになる。そのためのキーテクノロジーとなったのが「S-エネチャージ」と呼ぶ技術だ。

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「「軽自動車のハイブリッド」と名乗らない新型ワゴンR」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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