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アベノミクスの命運を握る石破大臣

「国家戦略特区法改正案」が臨時国会の焦点に

2014年9月12日(金)

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 石破茂氏は当初言われていた主要大臣との兼任もされず、弱小ポストに封じ込められた――。多くのメディアはそんな安倍晋三首相との対立の構図で改造人事を報じている。確かに、次の総裁選で石破氏が安倍氏に反旗を翻しにくくなったのは事実だろう。だが、安倍首相が石破氏を「干した」というのは違う。むしろ運命共同体に引きずり込んだと見るべきではないか。

 その理由は、新しく設けられた地方創生相に就任すると共に、昨年末に新設されていた国家戦略特区担当相も兼務することになったからだ。アベノミクスの3本目の矢の中心を占める規制改革の武器として、昨年末に法律を成立させて作ったポストだ。安倍首相は、国家戦略特区を突破口に「岩盤規制」を打ち破ると繰り返し主張してきた。つまりアベノミクスの成否を握る武器を「政敵」に託したのだ。

 昨年の設置から改造までは、総務相が兼務してきた。地方自治体にさまざまな権限を握る総務省は岩盤規制の本山でもある。その守る側のトップが攻める側の特区相を兼ねるというのは、明らかに無理があった。まさに「矛盾」の世界である。改革派の官僚や民間人は、内閣改造でアベノミクスを推進する改革派が担当相に任命されるものと信じていた。「えっ、特区相は石破さんの兼務なのか」。閣僚の1人からもそんな驚きの声が漏れていた。

経済中心、地方創生が内閣の重要課題

 地方創生相もアベノミクスの命運を担うポストだ。わざわざ今回の改造に当たって新設したのは、この秋以降、地方で首長や議会の選挙が相次ぐことも1つの大きな動機だった。安倍首相は改造後の新閣僚に内閣の一員として取り組む課題を指示したが、その「いの一番」にはこう書かれていた。

 「経済こそ国力の源泉との認識のもと、雇用改善や賃金アップといった経済の好循環をさらに確実なものとし、景気回復の実感を全国津々浦々まで届けるため、従来の発想にとらわれることなく、経済再生に資する施策を提案・実施する。あわせて若者にとって魅力あふれる元気で豊かな地方創生に、自らの持ち場において全力で取り組む」

 経済中心、地方創生が内閣の最重要課題であることを明確に示したのだ。

 そのために新設した大臣と、岩盤規制突破の武器である国家戦略相を兼務させたのが、軽量ポストであろうはずはない。安倍首相は石破大臣にアベノミクスの命運を託したと言っても過言でないのだ。

コメント3件コメント/レビュー

消費税を増税しては何の意味もない(2014/09/14)

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「アベノミクスの命運を握る石破大臣」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

消費税を増税しては何の意味もない(2014/09/14)

先の消費税率引き上げと、再引き上げが規定事項であるかのような空気の前には、どんなことであろうと瑣末なものに過ぎないと思える。(2014/09/12)

長々と書かれているような舞台裏はどうでもいいのです。表舞台でしっかりと見せてもらえたら国民は信頼するのです。(2014/09/12)

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