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ハーバードが「倫理」を必修にする理由

カシーク・ラマンナ准教授に聞く(1)

2014年10月2日(木)

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カシーク・ラマンナ
Karthik Ramanna

ハーバードビジネススクール准教授。専門は経営管理学。MBAプログラム1年目の必須授業である「リーダーシップと企業倫理」では、世界のビジネスリーダーがロビー活動や、腐敗と戦う上での社会的な責任について教えている。エグゼクティブプログラムでは、「上級エグゼクティブのためのファイナンス」の授業を担当。博士課程でも講座を持つ。2012年、アジアのエグゼクティブを対象とした集中講座「リーダーシップと企業倫理(インド)」の開設に貢献。講座は毎年11月、ムンバイのハーバードビジネススクール専用施設にて開催されている。

 “君たちには正義を貫く義務がある”ハーバードの学生にそう教えるのはカシーク・ラマンナ准教授。「リーダーシップと企業倫理」の授業では、エンロン社の不正会計事件からジョンソン・エンド・ジョンソンのタイレノール事件まで多くの事例を取り上げ、倫理観に基づいた決断とは何かを学生とともに議論する。世界のトップ経営大学院の中でも、財務や会計などと同列に「倫理」を必修科目にしている学校は珍しい。ラマンナ教授は、その中で“ハーバードの卒業生には不正を告発する義務がある”と説く。

 2012年には、戦後日本経済の歴史、企業文化、日本企業の透明性について教材を執筆したラマンナ教授に、リーダーシップとは何か、日本企業の倫理、日本のリーダーシップ等について聞いた。

(2014年6月23日、ハーバードビジネススクールにてインタビュー)

ハーバードが「倫理」を必修にする理由

佐藤:先生はハーバードビジネススクールで「リーダーシップと企業倫理」を教えていらっしゃいますが、なぜこの授業を1年生に教えることが大切だと思いますか?

ラマンナ:まず「リーダーシップと企業倫理」の授業について簡単にご説明しましょう。「リーダーシップと企業倫理」(Leadership and Corporate Accountability、通称LCA)は、MBAプログラム1年目の必修科目であり、ハーバードを代表するジェネラルマネジメントの授業です。この授業を1年生に4ヶ月間もかけて教えるのは、ハーバードがリーダーシップ教育の中でも倫理を特に重要だと位置づけていることを示したいからです。学生には、自らのリーダーシップを開発していく上で、倫理を学ぶことは不可欠だと考えてほしいと思います。倫理は、ファイナンス、会計、戦略、マクロ経済などと同じように、リーダーとなるのに不可欠な科目なのです。

佐藤智恵(聞き手)
1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。報道番組や音楽番組のディレクターとして7年間勤務した後、退局。2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA(経営学修士)取得。ボストンコンサルティンググループ、外資系テレビ局などを経て、2012年より作家/コンサルタントとして独立。2004年よりコロンビア大学経営大学院の入学面接官。ウェブサイト

佐藤:「リーダーシップと企業倫理」はいわゆる倫理学の授業とは違いますよね。

ラマンナ:「リーダーシップと企業倫理」では、経営者は3つのレンズ(視点)を同時にもたなくてはならないと教えます。3つのレンズとは、経済、法律、倫理です。経済のレンズとは、マクロ経済、ミクロ経済、ファイナンスなどの視点ですね。法律のレンズとは、法の精神と条文で決まっていることをきちんと認識し、どんな場合でも法律を遵守しましょうという考え方です。そして3つ目の倫理のレンズは、この授業でしか学べない独自の視点ですね。

 授業では学生に自分なりの確固とした倫理的思考法を構築してもらいます。彼らは卒業後、経営者として様々な決断を下すことになりますが、その中で、「自分の決断は倫理的に見て正しいのか」、「経済、法律の視点に加えて、倫理的な視点をどのように組み込んでいけばいいのか」と「倫理」というレンズから物事を見る視点を養ってもらうのです。

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「ハーバードが「倫理」を必修にする理由」の著者

佐藤 智恵

佐藤 智恵(さとう・ちえ)

作家/コラムニスト/コンサルタント

1992年東京大学教養学部卒。NHKにて番組ディレクターを務めた後、2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA取得。ボストンコンサルティング、外資系テレビ局などを経て2012年独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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