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標準化機関の重複問題とは

共同開発で前向きに解消すべき

2014年9月18日(木)

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スマートシティーの戦略諮問グループ始まる

 前回のコラムでは、スマートシティーの標準化が、いわゆるデジュールと呼ばれる国際標準化機関(ISO、IEC、ITU-T)の間で活発に取り組み始められていることについて述べた。加えてISOは技術管理評議会の戦略諮問グループ「SAG on Smart Cities」を設立した。このSAGは様々な機関でスマートシティー関連の標準化が着手されている実態を調査し、 ISOとして今後どのような分野に着手すべきか、他の機関とどのように協力し、また棲み分けていくべきかを約一年半かけて検討する。6月に第一回の会合が開催され筆者も日本代表として参加した。

ISOのSAG on Smart Cities会合(2014年6月17日、ジュネーブISO事務局)

デジュール機関相互の重複

 このような傾向はスマートシティーのみならず様々な分野で起こりつつある。将来の市場として有望と思われる分野が見つかると、各々の標準化機関が取り組みを開始するからだ。その一因としては、同じ市場に参加するときでも、自分の慣れ親しんでいる標準化機関が異なるため、例えテーマは同じでも、慣れた場所で規格開発を進めたいという意図がある。一方で、上記のデジュール標準化団体には、各々独自の得意領域があり、すべての団体が関連する標準を作れば、すべての領域で抜けがなく必要な標準が出揃うことを期待できる。

 しかし、他方では課題も生じる。それは規格同士の矛盾の可能性である。ITU-Tは通信、IECは電気電子分野、ISOはその他の分野というように、各々の領域が重複のないものだと思われていたのは昔の話である。この時には、同じテーマの標準を個別に開発しても、具体的な規格の要求事項が重複することはない。

 一方、現在ではITU-TはICT(情報および通信技術)を対象としていると述べており<注1> 、 IECもISOも情報技術をその領域としている。また最近の製品は電子化、情報化が進んでいるので、例えば家電品のような伝統的な製品でも、材料、機械部分、電子部分、情報通信機能が内蔵されているために、すべての標準化機関の標準の対象になり得る。このような事態となったために、重複(Overlap)が懸念されているのだ。

<注1>http://www.itu.int/en/ITU-T/about/Pages/default.aspxには「develop international standards known asITU-T Recommendations which act as defining elements in the global infrastructure of information and communication technologies(ICTs)」とある。

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「市川芳明 世界環境標準化戦争」のバックナンバー

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「標準化機関の重複問題とは」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師