• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

会社や上司の不正を内部告発できますか?

カシーク・ラマンナ准教授に聞く(3)

2014年10月10日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

カシーク・ラマンナ
Karthik Ramanna

ハーバードビジネススクール准教授。専門は経営管理学。MBAプログラム1年目の必須授業である「リーダーシップと企業倫理」では、世界のビジネスリーダーがロビー活動や、腐敗と戦う上での社会的な責任について教えている。エグゼクティブプログラムでは、「上級エグゼクティブのためのファイナンス」の授業を担当。博士課程でも講座を持つ。2012年、アジアのエグゼクティブを対象とした集中講座「リーダーシップと企業倫理(インド)」の開設に貢献。講座は毎年11月、ムンバイのハーバードビジネススクール専用施設にて開催されている。

 “君たちには正義を貫く義務がある”ハーバードの学生にそう教えるのはカシーク・ラマンナ准教授。「リーダーシップと企業倫理」の授業では、エンロン社の不正会計事件からジョンソン・エンド・ジョンソンのタイレノール事件まで多くの事例を取り上げ、倫理観に基づいた決断とは何かを学生とともに議論する。世界のトップ経営大学院の中でも、財務や会計などと同列に「倫理」を必修科目にしている学校は珍しい。ラマンナ教授は、その中で“ハーバードの卒業生には不正を告発する義務がある”と説く。

 2012年には、戦後日本経済の歴史、企業文化、日本企業の透明性について教材を執筆したラマンナ教授に、リーダーシップとは何か、日本企業の倫理、日本のリーダーシップ等について聞いた。

(2014年6月23日、ハーバードビジネススクールにてインタビュー)

与えられた学力や才能は他者のために使う

佐藤智恵(聞き手)
1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。報道番組や音楽番組のディレクターとして7年間勤務した後、退局。2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA(経営学修士)取得。ボストンコンサルティンググループ、外資系テレビ局などを経て、2012年より作家/コンサルタントとして独立。2004年よりコロンビア大学経営大学院の入学面接官。ウェブサイト

佐藤:先生のリーダーシップの定義を教えてください。

ラマンナ:リーダーシップとは他人のために尽くすことです。自分よりも周りの人のためにつくすことです。ピーター・ドラッカーが「リーダーシップとは職位、肩書き、権威を得るためのものではない」と言ったのは有名ですよね。リーダーには様々な責任が伴いますが、他者に貢献する精神こそがリーダーシップだということです。

佐藤:他者に貢献する精神とはどういう精神でしょうか?

ラマンナ:リーダーは、権力を行使しなくてはならないし、トレードオフを伴うような難しい決断をしなくてはならない。リーダーの決断によって勝者(得する人)と敗者(損する人)が生まれることだってある。しかし、どんな状況でも自分のためではなく、全体を見て、他人のために行動しなくてはならないということです。

佐藤:他者に貢献する精神というものは、生まれつき身についているものでしょうか? それとも努力すれば身につけられますか?

ラマンナ:もちろん生まれつき持っている内発的な要素は強く影響します。しかし、リーダーシップは開発できると私は思います。先ほど申し上げたとおり、倫理観は変化するもので、強化できるものです。リーダーシップ精神も同じです。学生は、2年間、ハーバードコミュニティーの一員として学ぶ中で、どんどん成長していきます。それは、優秀なクラスメートとともに、「自分の才能を他人に奉仕するために使う」ことを学ぶからです。

 私たちは、「ハーバードに入学できるような学力や能力は、社会から、あるいは、天から与えられた特別な才能であり、他人のために使うべきものである」と教えます。学生には、こうしたリーダーとしてのマインドセット(思考様式)を身につけてもらい、「与えられた才能をどのように社会のために生かそうか」「自分の能力を他人のためにどう役立てようか」という視点で卒業後の進路を選んでほしいと思います。これこそがリーダーシップであり、ビジネススクールで学ぶ意義だからです。

コメント0

「ハーバードのリーダーシップの授業」のバックナンバー

一覧

「会社や上司の不正を内部告発できますか?」の著者

佐藤 智恵

佐藤 智恵(さとう・ちえ)

作家/コラムニスト/コンサルタント

1992年東京大学教養学部卒。NHKにて番組ディレクターを務めた後、2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA取得。ボストンコンサルティング、外資系テレビ局などを経て2012年独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長