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富士山、世界トップ観光地への道(静岡編)

「登山」と「五合目観光」だけじゃない!

2014年9月22日(月)

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富士山観光は「登山」と「五合目」?

写真左:多くの観光客の姿で賑わう、富士山五合目(吉田口)。外国人の姿が目立つ。写真中:雲上の富士山五合目展望台。写真右:五合目広場から見る富士山

 最初に富士山観光の現状を押さえておきましょう。訪日観光でゴールデンルートの一角を占める「富士山」ですが、皆さんは富士山に年間どのくらいの観光客が訪れているかご存じですか。前段で3000万人という数字も出ていましたが、最新の統計で世界遺産を有す2県12市町村の観光入込客数を見てみましょう。

 山梨県の2013年の観光入込客数は2967万人。うち富士吉田市など6市町村で1273万人(構成比42.9%)を占めています。一方、静岡県の2012年度の観光入込客数は1億3808万人。うち富士宮市など6市町で5379万人(構成比38.9%)を占めています。静岡の場合、富士山が見える場所は沢山ありますが、富士五湖のように明確に富士山観光といえる観光地は、富士宮市を除くとそれほど多くありません。

 富士登山や五合目観光では山梨側の吉田口を利用する人が年間267万人と圧倒的人気を誇っています。世界遺産登録を受け、今、富士山観光のガイドブックは多くのページを富士登山・五合目観光に割いています。しかし、富士登山ができるのは夏の一時期(7~9月初め)に限られます。2013年の登山者数は31万人。マイカー規制もあり、登山者数は前年度より少なくなりましたが、「ご来光」目当ての弾丸登山の増加、キャリング・キャパシティー(環境容量)等の問題も指摘されており、すでに限界との声も聞かれます。

(表1)最新の統計による静岡県・山梨県の観光入込客数(実数)
出典:山梨県観光入込客統計調査報告書(平成25年)、静岡県市町村別観光交流客数の推移(平成24年度)

(表2)環境省赤外線カウンターによる富士山登山者数(人、7・8月)
データ出典:「富士山への登山者数・入込者数の状況」(静岡県)

 訪日外国人観光入込客数では山梨県69万人、静岡県39万人で、山梨が静岡を大きくリードしていますが、延べ宿泊客数では、静岡が山梨を上回っています。これは静岡県には宿泊客率の高い伊豆圏域があるからです(伊豆圏域の年間宿泊客者数は1039万人で、県全体の58%を占めています)。

 では世界遺産登録は富士山を訪れる契機になったのでしょうか。山梨県の観光地点等パラメータ調査(平成25年)によると「影響がある」と回答した割合は全体では8.4%でしたが、海外からの来訪者では43.5%と高い数字になりました。この調査では現に山梨を訪れた観光客への調査で潜在市場をうかがうものではありませんが、富士急行が2013年7月に行った「富士山に関する訪日外国人と日本人の意識比較調査」で「富士山に登りたいか」を尋ねたところ、「そう思う・どちらかというとそう思う」と回答した日本人は58%なのに対し、外国人(中韓台)では100%という数字になりました。

 また同調査で「富士山またはその周辺への旅行に期待すること」を聞いたところ、国や地域により、大きな違いが見られました。例えば「自然や風景の鑑賞」に期待する人は日本20.7%、台湾25.0%、中国27.1%で、いずれもトップの関心事になっていますが、韓国では驚くべきことに0%でした。韓国の1位は「地域の美味しいもの」22.4%、「ショッピング、アウトレット」と「お祭りやイベント」がいずれも12.4%と高い数値を示しました。

(表3)静岡・山梨両県の外国人観光入込客数・宿泊客数の比較 (2013年、全目的)
出典:観光庁「共通基準による観光入込客統計(平成25年年間値)」、「宿泊旅行統計調査(平成25年確定値)」より

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「富士山、世界トップ観光地への道(静岡編)」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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