• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

富士山、世界トップ観光地への道(静岡編)

「登山」と「五合目観光」だけじゃない!

2014年9月22日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

富士山頂上・浅間大社奥宮からの「ご来光」。富士山8合目以上(約120万坪)は奥宮境内地、古来富士山本宮浅間大社の御神体とされる神聖地で、数々の霊場行場がある。(画像提供:静岡県観光協会

 さて、1カ月ほどお休みをいただきましたが、連載再開のテーマは「富士山」です。

 富士山は財団法人日本交通公社が「わが国を代表とする資源で、かつ世界にも誇示しうるもの。我が国のイメージ構成の基調となりうるもの」と位置づける特A級資源の一つです。年間観光客数は3000万人ともいわれ、2013年6月22日には世界文化遺産(以下、世界遺産)にも登録されました。

 そんな文句のつけようがない日本のトップブランドですが、観光のブランド・イメージでは富士登山、五合目、富士五湖というサブ・ブランドはあれど、それらを統合・体系化したブランド・ポートフォリオは見えません。国内市場だけを見ている時代であればそれで良いかもしれませんが、世界トップクラスの観光地、グローバルブランドを目指すなら、統合・体系化されたブランドの構築は必須です。

 富士山は結果的に自然遺産ではなく、裏ワザ的な文化遺産で世界遺産登録となりました。文化遺産とは顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観などを指し、富士山はその中で「文化的景観」のカテゴリーの一つ「自然の要素が宗教的、芸術的、文化的な意味と結び付けられることにより創り出される景観」に該当するとされました。

 しかし、富士山やその世界遺産の構成資産(以下、構成遺産)を「信仰の対象」や「芸術の源泉」と認識して富士山を訪れる人はどれだけいるでしょうか。世界遺産になるための方便は奇しくも富士山の本質を掘り起こすことにつながりましたが、観光はそれに追いついていません。絶大な存在感、膨大なサブブランドを有しながら、富士山のブランド・イメージは朦朧としています。

 では富士山は世界でどんなふうに紹介されているのでしょうか。世界一の観光ガイド「ロンリープラネット」では富士山はJapan'sTOP25の一つに挙げられていますが、順位は19番目、東京の近代建築や直島(香川県)と並べて紹介されており、本文の扱いもそれほど大きくありません。一方、旅行の口コミサイト「トリップアドバイザー」で富士山の観光名所としての順位は中部地方の5位にとどまっています。「ミシュラン・グリーン・ガイド」ではわざわざ行く価値があると三ツ星の評価はされていますが、掲載されているのは山梨県側の情報のみ、静岡県側で取り上げたのは伊豆だけです。

 富士山のこうした評価、ポジショニングの原因はどこにあるのでしょうか。本来なら訪日観光の顔、その最有力候補であるはずの「富士山」はなぜその地位についていないのか。原因の一つは、富士山の観光資源が多様で、かつそれが広域に散らばっていることにあります。富士山の世界遺産の構成資産は、2県12市町村にまたがって存在しています。山梨と静岡では富士山観光の個性も異なっています。観光での連携も進んでいません。今回はまず静岡県側の資源、取り組みにフォーカスし、富士山観光の可能性と課題を探ります。

コメント1

「日本人が知らない新・ニッポンツーリズム」のバックナンバー

一覧

「富士山、世界トップ観光地への道(静岡編)」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長