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社員の待遇改善でドライバーの流出が止まった

埼玉県の路線バス会社イーグルバス(後編)

2014年9月25日(木)

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 旅行事業を前身とするイーグルバスは、送迎バス、観光バス事業を経て路線バス事業へと事業を広げてきた。社会貢献を経営理念の中核に据え、IT投資を積極的に行い、大手が撤退した赤字路線を再生することに取り組んできた。

 しかし、大手バス会社にもドライバー(運転士)不足の波が押し寄せる中で、イーグルバスの運転士が大手バス会社に引き抜かれるようになり一時運転士の流出が止まらなくなった。今回は、運転士の流出を止めるための賃上げに向けた人事制度の改革と谷島賢社長の経営者として苦悩を詳しく紹介する。(前回はこちら

イーグルバスが運営する路線バス

賃上げするために、どのような努力も行っていくのですか?

谷島:これからのイーグルバスでは、当社が独自に開発してきたITによるBMS(バスマネジメントシステム)を使って全事業の管理を実施していきます。そして、ITシステムの中に蓄積されていく様々なデータを使って現場を見える化するとともに、そのデータを使った運転士の人事評価も行い、評価によって給与の一部が半年ごとに変動する仕組みを作っていきます。

 これで運転士は評価によって給与が上がり、業務のステップも上がっていきます。このように運転士のモチベーションを上げながらスキルを上げていく合理的な手段だと思っており、人事制度をさらにブラッシュアップしてコンサルビジネスとして横展開できるようパッケージ化を進めていきたいと思っています。

 今後、中小企業が今まで採用してきた「賃金を抑えて収益を捻出する」という事業構造は、根底からくつがえると考えています。優秀な社員がいなければ会社の発展どころでなく、会社の存在自体が脅かされるからです。給与増加を含む人事制度を整備し始めたことで、運転士の流出は止まりました。それほど社員の待遇改善は効果があるのです。まだ15名くらいの不足がありますが、徐々に採用が増えています。これまでにない兆候です。

 給与を上げる仕組みと運転士の評価を連動させれば、運転士は良い仕事をしたほうが得だということでモチベーションが上がります。このことは単なるコストアップでなく、サービス向上、売上アップというプラスの側面も生まれると考えています。運転士をより採用しやすくなり、会社の成長の機会になると思っていますので、運転士の待遇改善は回収できるコストだと考えるようになりました。

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「社員の待遇改善でドライバーの流出が止まった」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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