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伊丹の改修で航空ファンが減る?

運営権売却控えた関空と伊丹が持つ本当の強み

2014年9月24日(水)

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 関西国際空港が2014年9月4日で、開港20周年を迎えた。日本初の海上空港として、24時間運用可能な点も、開港当初は大きく注目を集めた。滑走路は、4000mと3500mの計2本を有している。同港は2012年7月に、大阪国際空港(伊丹空港)と経営統合。現在は、両空港を運営する新関西国際空港会社が運営権を民間に売却し、2016年1月から新会社による運営を始める予定だ。

 新関空会社が運営権を売却する「コンセッション方式」では、両空港の滑走路やターミナルなどの資産は国が100%出資する新関空会社が所有する。そのうえで、公募で選ばれた民間企業が設立する特定目的会社(SPC)が、運営するという方法をとっている。運営期間は2015年度から2059年度までの45年間。新会社が着陸料などを設定できるようになるほか、ターミナルの商業施設売上などの運営収入も得られる。

 運営権の対価は前払いの保証金がない場合、毎年490億円以上を45年間支払い、総額で2兆2000億円以上にのぼる見通しだ。新関空会社は運営権売却によって、2013年度末で1兆1659億円にのぼる関空の負債返済に充てていく。

 関空には現在、国際線と国内線合わせて69社の航空会社が乗り入れている。2013年度の国際線と国内線を合計した総旅客数は、前年度比8%増の1812万842人で、12年ぶりに1800万人を超えた。

 開港20周年となる2014年9月4日、新関空会社の安藤圭一社長は、国際線出発ロビーで、「関空の成人式」と掲げ、晴れ着姿の職員や女子大生に交じって、出発客に和歌山名産の梅酒を振る舞った。

出発客に梅酒を振る舞った新関空会社の安藤圭一社長(撮影:吉川 忠行、ほかも同じ)

 「関空は成長トレンドの入口に入った。こういった時期に20歳を迎えるのは感慨深い。20年間は平坦な歴史ではなく、苦難の歴史でもあった。20周年を機に、関空・伊丹の運営権売却もあり、2015年度からは国の補給金もいただかない。経営の自立を図る年だ」。安藤社長は、二十歳を迎えた関空をこう表現した。

 2003年度から受け取っている補給金の額は、2012年度が69億円、2013年度40億円、2014年度20億円と年々減少しており、さらに成人を迎え、国から自立することになる。今後は仙台空港などでも進む空港の運営権売却について、安藤社長は関空・伊丹を成功事例にして道筋を付けなければならないと力説する。

 関空では、LCC(格安航空会社)や既存のフルサービス航空会社の路線復活や増便、開港75周年を迎えた伊丹ではターミナルビルの改修計画発表と、空港の付加価値は高まりつつある。

 こうした空港の本業と言える部分の強化とは対照的に、不安材料もある。近年問題が顕在化したパイロットや整備士不足、質の高い客室乗務員の確保など、日本の航空業界の将来を強固なものにするには、ある部分にいささか時代に逆行する動きが見られるからだ。空港の価値を損ないかねない「時代に逆行する部分」とは何か。

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「伊丹の改修で航空ファンが減る?」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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