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稼ぐドイツ人は5時に仕事が終わる

日本とドイツのワーク・スタイル格差から得られるグローバル・マインドセットの教訓

2014年9月29日(月)

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 世界中で需要がある輸出品、優れたエンジニアリングの技術、製造業とものづくりにおける世界的リーダーシップ…。このように、ドイツと日本の間には共通点が多いと、よく言われています。また、一所懸命で真面目で、時間も仕事も正確で、忠実で信頼できるなど、ドイツ人と日本人の性格も似ています。こういった特徴で、ドイツ人と日本人を、米国人や他の外国人と区別することもあるくらいです。

 それから、産業構造も似ています。どちらの国も機械、自動車、化学製品や電気機械の世界的リーダーとして長い歴史があります。独フォルクスワーゲンとトヨタ、独BMWとホンダ、独ティッセンクルップとJFEスチール、独BASFと三菱化学、独シーメンスと日立製作所、独ライカとニコンなど、似たような企業が活躍してします。そして、どちらの国も第二次世界大戦の終戦後、非常に強い労働スピリットを基に、経済を復興させることに成功しています。

互いに似ていて、関係も良好なドイツと日本

 これらはどれも、疑いようのない事実でしょう。そしてこれには、徳川時代後期や明治時代初期に、日本がプロシア軍の軍紀、ドイツの医学、そして法律を導入したりするなど、歴史的な理由もあると思います。ドイツも、昔から日本の美学美術に魅了されてきましたし、この2国は遠い昔から良好な関係を築き上げてきました。

 しかし、日本に長年住んで働いたことがあるドイツ人から見ると、ドイツと日本には、経営学的に4つの根本的な違いがあります。どちらかの国が優れているということではないのですが、その違いを見ると、どの分野において、グローバルビジネスから教訓を得ることができるか、よくわかると思います。

 今回お話しするこの4つのポイントは、平均的な中層ホワイトカラー労働者 、つまり、一般的な会社員を比較分析しています。あらかじめお伝えしておくと、2国の違いを多少誇張しすぎている部分もあるかもしれませんが、一般的、そして平均的に見れば、この分析は間違っていないと思っています。そして最後に、日本とドイツが違う例を1つあげ、グローバルビジネスにおいて、国々のワーク・スタイル格差がどのように現れるかを紹介します。

1. 生活における優先順位

フルタイムでホワイトカラーの仕事があって、毎日夕方5時に定時で帰宅できる日本人を、皆さんは何人知っていますか?夕方7時に帰宅できる人はいますか?私は、東京でそのようなサラリーマンに1人として出会ったことがありません。でもドイツでは、コンサルタントや弁護士などの専門職や経営陣でない限り、従業員は大抵夕方5時か6時に帰宅して、家族と夕飯を食べたり、友達に会ったりします。しかも日本と全く逆で、仕事への責任が比較的少ない若手社員であるほど、これに当てはまるのです。

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「稼ぐドイツ人は5時に仕事が終わる」の著者

Uシェーデ

Uシェーデ(うりけ・しぇーで)

米UCサンディエゴ大学教授

日本型経済・経営および経営戦略論の権威。主な研究領域は、日本を対象とした企業戦略、組織論、金融市場、政府との関係、企業再編、起業論など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師