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ミシュランがガイドブックを出す理由

秋こそ、本で未知の良質な美食を味わう

2014年10月1日(水)

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 みなさん、こんにちは。月に1度の読書コラムです。

 早いものでもう10月ですね。食欲の秋です。さあ、おいしいモノをどんどん食べようと考える前に、ちょっと待ってください。せっかくですから、今私たちがどのようなものを食べているのか、きちんと知ることから始めてみませんか。

 今回は、「食」をテーマに、本を紹介していきます。

 最初の1冊はこれです。『フードトラップ』。

 添加物の毒性や種類などを暴露するタイプの本は昔から山ほどありますが、この本は米国のジャーナリストが書いた、かなり中立的な内容の良書です。大手食品メーカーにも膨大な取材を重ねたうえで書かれているフェアで優れたレポートです。

 この本は、大手食品メーカーが、消費者がおいしいと感じる「至福ポイント」を探るためにどれだけの労力と資金を投じ、糖・脂肪・塩をコントロールして食品を日々作っているか、インタビューとともに微に入り細に入り描いています。

 例えばシリアル誕生秘話や米国大手食品メーカーの熾烈な戦いぶりなどが描かれ、現在私たちが口にしているものが誕生した歴史とその「発想」が、克明に分かります。「便利さ」の追求の果て、数学と実験心理学に長けた研究者が繰り出す、統計解析を駆使した「食品工学」の結果編み出された加工食品の数々に、私たちはいとも簡単に「はまって」いるのだということが実感できます。ぜひ通読してほしい一冊です。

「おいしい、きれい、ただしい」のルーツ

 さてこの本を読み終えたら、私たちが日々味わっている人工的な味覚の成り立ちと正体を知ってしまうわけですから、少しうんざりしてしまうかもしれません。便利さや効率とは対極にある概念に触れて少し癒されましょう。地産地消という、自然な食に回帰しゆったり生活する、まるでかたつむりのような価値観を主張する『スローフードの奇跡』です。

 「スローフード」は、人々に対して食の「消費者」ではなく「共生産者」であろう、と提唱する1990年代の終わりに一世を風靡した考え方です。この本が書かれたのは、スローフード運動の始まったころのことです。著者はカルロ・ペトリーニというスローフード運動の草分け的な存在であるおじいさんですが、「おいしい、きれい、ただしい」というモットーのもとに、スローフード運動を展開するに至った背景、考え方について詳しく書いています。

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「ミシュランがガイドブックを出す理由」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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