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派遣法改正で「正社員はゼロ」になるか

非正規の80%以上が「今の働き方でいい」という現実

2014年10月10日(金)

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 労働者派遣法改正案の審議が始まった。先の通常国会で法案の事務的な誤記があって廃案になったものが、誤記を修正して臨時国会に再提出された。政府はこの臨時国会中に成立させる方針だ。

 これに対して左派野党は猛烈に反発している。共産党の志位和夫委員長は10月1日の代表質問で、派遣法改正は「『生涯ハケン』『正社員ゼロ』に道を開く」と痛烈に批判。民主党の海江田万里代表も「ありとあらゆる手立てを使い、廃案に追い込んでいく」としている。一方で安倍晋三首相は「働き方の様々なニーズにこたえていくための法律だ」と真正面から対決していく姿勢を崩していない。

 現在の派遣法では、製造業など(通訳やアナウンサーなどの専門的な26業務は除く)での派遣業務の受け入れ期間は最長3年までと制限されている。改正案では、来年4月以降、3年たった派遣労働者を別の人に代えれば、同じ業務で派遣社員を再び受け入れることが可能になる。

派遣の業務が定着

 これまで、派遣労働は、あくまで一時的で臨時的な働き方だという「建前」で続いてきた。つまり、常時必要なポストがあるのなら、派遣ではなく正社員で賄うべきという考えだったのだ。3年たって別の派遣社員に同じ仕事をさせることが可能になる今回の改正は、ある業務が派遣社員の「ポスト」として定着することを意味する。つまり、これまでの大原則を大きく変えることになるわけで、左派野党が反発するのは至極当然だ。

 もちろん、別の人を派遣として受け入れるような場合、労働組合などからの意見聴取をすることが条件に盛り込まれている。だが、野党側は、企業はなし崩し的に無制限に派遣を増やすことになると批判する。正社員がゼロになる、という批判はここから生まれている。

 法改正の背景には経済界の要望がある。現場の実状に合わせて派遣労働者を使いやすくして欲しいというものだ。製造業などの企業の現場には、人件費を一定額で固定したい職務が存在する。経験によるスキルアップなどが必要とされない単純労働などだ。

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「派遣法改正で「正社員はゼロ」になるか」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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