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「五感も『技術』で捉え直す。そこに花王の強さがある」

米P&G追撃の秘策は?澤田道隆社長に話を聞いた。

2014年10月14日(火)

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花王の中興の祖と呼ばれる丸田芳郎氏が社長を退いてから、来年で25年。丸田氏が夢見た海外事業の拡大は、思い描いたようには進んでこなかった。2012年の社長就任直後から、「海外攻略は、今がラストチャンス」と話してきた澤田道隆社長は、米P&Gや英蘭ユニリーバなどをどうやって追随するのか。今後の海外戦略などについて聞いた。

マーケティング畑の尾崎元規・前社長は、「情緒的な価値」の重要性を説いていました。一方、研究開発部門出身の澤田社長は就任直後から「技術回帰」を訴えています。今なぜ、技術回帰が必要なのでしょうか。

花王社長 澤田道隆(さわだ・みちたか)氏
1955年大阪生まれ。81年、大阪大学大学院修了後、花王石鹸(現・花王)入社。一貫して研究開発畑を歩んできた。2003年サニタリー研究所長、2006年研究開発部門副統括・執行役員、2007年ヒューマンヘルスケア研究センター長、2008年取締役執行役員、2012年から現職。(写真:稲垣純也)

澤田:以前は、技術力というのが機能を生み出すのに非常に重要でした。例えば、洗濯洗剤などは、汚れが落ちるかどうかでその商品の価値がわかります。つまり、「技術イコール価値」となりやすい。

 ところが、我々は清潔がテーマの洗浄系の商品から、美、健康という分野まで事業を拡大してきました。そうなると、やはり機能価値だけでは消費者を満足させられない。五感に訴えるような情緒的な価値を付与する必要があって、前社長の尾崎はずっと苦心してきました。最近では、こうした「情緒価値」に加え、環境にやさしいといった「社会価値」も求められています。機能中心から情緒、社会価値を付与することが必要となっているのです。

 それを支えるのが技術です。技術と一口で言っても、R&D(研究開発)から派生している技術だけじゃない。昨年には、感性科学研究所を設立し、五感をより科学的に捉えようとしています。IT(情報技術)をうまく活用するにも技術がいるし、技術という言葉の幅が広がっています。

 今後、最も重要になるのは、「伝える技術」です。機能的な価値は消費者に伝わりやすいですが、情緒価値や社会価値は伝えるのが難しい。伝える技術は日本だけでなく、世界でも重要になってきます。

「丸田イズム」はまったくぶれず

現在の経営陣は、丸田氏の流れを引き継いだ「丸田チルドレン」が多いように感じます。「原点回帰」という言葉も耳にしますが、花王は元に戻ってしまうのでしょうか。

澤田:そもそも、丸田さんが話してきたことや基本の概念、思想はこれまでも全くぶれていません。例えば、丸田さんが残した言葉のうち、「絶えざる革新を続けろ」「消費者への奉仕」「消費者起点で物事を考える」など、こうした考え方は基本的に変わらないです。丸田さんは昭和53年に栃木で講演した時に、既に「ヴァーティカル・インテグレーション(垂直統合)」が重要だと話しているんですよ。

 丸田さんの時代からのこうした意思を尊重しながら、時代に合わせた形で実践しているということです。

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「「五感も『技術』で捉え直す。そこに花王の強さがある」」の著者

中 尚子

中 尚子(なか・しょうこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞入社後、証券部で食品やガラス、タイヤ、日用品などを担当。財務や法務、株式市場について取材してきた。2013年4月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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