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宮沢経産相「抜擢」は法人税減税シフト

アベノミクス失速打破へ「サプライズ」

2014年10月24日(金)

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 9月の内閣改造で任命して1カ月半しかたたない「看板」の女性閣僚2人が10月20日、同時に辞任した。小渕優子経済産業相が関連政治団体の不透明な会計処理を巡る問題で、松島みどり法相は選挙区内で「うちわ」を配布していた問題で、それぞれ責任をとった。

 安倍晋三内閣が2012年末に発足して以来、閣僚が辞任に追い込まれたのは初めてで、政権発足以来の危機であることは間違いない。さらに4月の消費税増税以降、景気に減速感が強まり、安倍晋三首相が進めてきたアベノミクスの失速が強く懸念されている。

 そんな危機に直面して、安倍首相は起死回生の一打を放った。就任以来、強気一辺倒だった首相らしい「妙手」を打ったのである。小渕氏の後任の経産相に宮沢洋一・参議院議員を据えたのである。

 宮沢氏は宮沢弘元法相の長男で、宮沢喜一元首相の甥。衆議院当選3回、参議院1回の中堅である。合計4回と数えてギリギリ「大臣適齢期」になるとはいえ、ベテラン議員に多くの未入閣待機者がいる中で大抜擢といえる。しかも重要閣僚とされる経産相に初入閣で就任するのは極めて異例だ。

 宮沢氏の経産相登用がなぜ「妙手」なのか。

「インナー」の実力者

 宮沢氏は自民党税制調査会の幹部で、経産相就任まで「小委員長代理」を務めてきた。「インナー」と呼ばれる非公式幹部会のメンバーだった。政務調査会の部会や他の調査会では自民党議員なら自由に発言できる「民主的な」仕組みになっており、決定には全会一致が建前となっている。ところが党税調は「インナー」が事実上の決定権限を握っている。絶大な力を誇った山中貞則会長(故人)時代と比べれば弱体化したとはいえ、今でも税制改正に隠然たる力を持っている。

 しかも最近の税調インナーは、税制を司る財務省と一心同体の議員が占めるようになっている。内閣改造までは、税調会長の野田毅氏、税調顧問の高村正彦氏と町村信孝氏、小委員長の額賀福志郎氏、小委員長代理だった宮沢氏と、地方税の専門家である石田真敏氏で構成されていた。

 中でも強い決定権を握っているとされるのが野田氏と額賀氏、そして宮沢氏だ。野田氏と宮沢氏はいずれも旧大蔵省(現財務省)出身で、額賀氏は財務大臣経験者である。この財務省シンパに派閥の領袖を加えることで、党内をガッチリ抑えてきたという構図だ。

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「宮沢経産相「抜擢」は法人税減税シフト」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士