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「大は小を兼ねる」は間違い

「多すぎず、少なすぎず」が仕事の質を高める

2014年10月27日(月)

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 ワビサビが効いた日本庭園、素材の味を引き出した絶妙な味付け、慎ましくも美しい生け花、閑静な明治神宮など、日本独特の美術や日常には、ミニマリズム、即ち必要最小限に美を表現するスタイルが大きく反映されていると思います。

 障子や骨組みだけでなく、部屋の間取り、畳、廊下などから見られる、日本建築の特徴である長方形とミニマリズムが、西洋建築、取り分け1920年代にドイツで発展した総合的建築・造形教育機関「バウハウス」スクールに、大きな影響を与えたと、多くの人は信じています。

 近代建築の巨匠である、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエもバウハウスの校長だったのですが、彼の建築したバルセロナ・パビリオンを見ると、確かに京都の二条城を参考にしたのではないかと、感じる部分があります。また、このミース先生は、「Less is more」、そのまま訳すと「より少ないことは、より豊かなこと」、という名言を残しています。より分かりやすい日本語で言えば、「大は小を兼ねない」という意味です。

バルセロナ・パビリオン

 日本庭園、和食、美術、生け花、書道などから、日本のミニマリズムが有名になった半面、日本の経営は、全く正反対の性質によって苦しんでいるように見えます。欧米人からすると日本人は、プレゼンテーションのページ数、1スライドにある文字数、1つの図表に含まれる情報量、印刷された紙の量、何かを実行するための工程の数など、様々な分野で、「やり過ぎている」ように思えることがよくあります。

 それに対して,アメリカ人は、「どんなに良いものでも、行き過ぎは台無しにする」と考え、ドイツ人は、「黄金に輝く中道」を通るべきだと言います。日本の会社経営においても、「大は小を兼ねない」部分があるのではないかと、私は思うのです。

 建築、園芸、料理などから分かる通り、「少なくすること」は「簡単になること」とは違います。むしろ、少なくしようとすると、一層難しくなるというのが現実です。代表的な例は、作文です。同じ趣旨を少ない文字数で表現することは、大抵とても難しいです。俳句を作ったことがある人は、一層この気持ちが分かるでしょう。何かを少なくするというのは、集中させることであり、その結果、大きな見返りを得ることがあるのです。だからこそ、大は小を兼ねないというのです。

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「「大は小を兼ねる」は間違い」の著者

Uシェーデ

Uシェーデ(うりけ・しぇーで)

米UCサンディエゴ大学教授

日本型経済・経営および経営戦略論の権威。主な研究領域は、日本を対象とした企業戦略、組織論、金融市場、政府との関係、企業再編、起業論など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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