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「村よ、企業を恐れるな」

イオンがコメをつくるわけ

2014年10月31日(金)

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 イオンが稲作に参入する――。10月初めに報じられたこのニュースについて、コメ農家に感想を聞くと、「イオンが出たあとはぺんぺん草も生えないらしいな」と言って眉をしかめた。なんとも過激な言い方だが、ようは大企業が農業に入ってくることへの警戒感を映しているのだろう。

 この農家のあたまに渦巻く疑念をもっとふつうの言葉に直すと、つぎのようになるだろうか。そもそもなぜ、米価の下落が深刻なこの時期に、あえてコメづくりを始めるのか。大企業がやれば日本の稲作は再生できるのか。なにより、本当に責任をもって農業をやってくれるのか。

羽生市の要請で2015年開始、100ヘクタール目指す

 作付けを始めるのは2015年。埼玉県羽生市で11ヘクタールの田んぼを借り、県が推奨するコメ「彩のかがやき」を栽培する。イオンはすでに全国15カ所の農場で野菜や果物をつくっているが、コメをつくるのは初めてだ。将来的にはここを100ヘクタール以上に広げることを目指している。

 ねらうのは、スーパーのおもな顧客層であるボリュームゾーンだ。だから、極端に高いブランド米をつくるわけではない。子どものいる、ふつうの家庭でふつうに買えるコメだ。栽培がうまくいけば、来年の秋ごろから、埼玉県の店舗を中心にイオンブランドのコメが店頭にならぶ。これが事業の概要だ。

 そこで、まず最初の疑問。なぜ稲作に参入するのか。この問いに、イオンの子会社、イオンアグリ創造(千葉市)の社長、福永庸明は2つの面から答えた。1つは「稲作をやってほしいという要請が羽生市からあった」。冒頭にかかげた農家のセリフからすれば、「大企業は恐ろしい」はずなのに、なぜ羽生市はイオンに農地をたくそうとするのか。

 イオンが羽生市で農業を始めたのは、2010年。当時も羽生市から「条件のいい平地の田んぼでも、耕作放棄地が増え始めている。ぜひコメをつくってほしい」という相談があった。そのときは、ほかの地域でつちかったノウハウをいかし、キャベツや白菜をつくることにした。

「地域を疲弊させてはならない」と話すイオンアグリ創造の福永庸明社長

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「「村よ、企業を恐れるな」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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