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スラム街からハーバードへ 人生を逆転する方法

スティーブン・ロジャーズ教授に聞く(2)

2014年11月20日(木)

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スティーブン・ロジャーズ Steven Rogers
ハーバードビジネススクール上級講師。専門はマネジメント。MBAプログラムにて、「フィールド3」(起業実習)、エグゼクティブプログラムにて、起業ファイナンスを教える。2012年までの17年間、ノースウェスタン大学ケロッグスクール・オブ・マネジメントにて教鞭を執り、史上初めてMBAプログラムの最高の教授賞を2回受賞。大学卒業後、UNCベンチャーズ、カミンズ・エンジン、ベイン・アンド・カンパニー等を経て起業。製造業と小売業の二社を運営した。近著に“Entrepreneurial Finance, Third Edition: Finance and Business Strategies for the Serious Entrepreneur” (McGraw-Hill, 2014).

シカゴ郊外の貧しいスラム街で生まれ育ったスティーブン・ロジャーズ教授。その人生はまさにアメリカンドリームだ。14歳のときに国内最難関といわれる奨学金試験に合格。その後、高校、大学と名門校に進み、1985年、ハーバードビジネススクールでMBAを取得した。高校時代は清掃のアルバイトをし、ハーバード時代はマクドナルドで働いた苦労人だが、自らの能力と前向き思考で逆境を乗り越え、起業家、教育者として大成功した。

なぜ教授は貧困から抜け出して、アメリカ社会で成功することができたのか。教授の専門である起業論とともに人生論についても聞いた。

(2014年6月26日 ハーバードビジネススクールにてインタビュー)

ブロックバスター対ネットフリックス

佐藤智恵(聞き手)
1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。報道番組や音楽番組のディレクターとして7年間勤務した後、退局。2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA(経営学修士)取得。ボストンコンサルティンググループ、外資系テレビ局などを経て、2012年より作家/コンサルタントとして独立。2004年よりコロンビア大学経営大学院の入学面接官。ウェブサイトはこちら

佐藤:大企業の“戦術”とベンチャー企業の“戦略”。この対比はとても面白いですね。

ロジャーズ:2つの思考を比較するのによい例がありますよ。ブロックバスター(大手ビデオレンタル企業、2010年倒産)とネットフリックス(オンライン映像配信企業)の例で説明しましょう。ブロックバスターは1990年代、世界で最も大きなビデオレンタルチェーンで、市場をほぼ独占していましたよね。そのビジネスモデルは、ただコモディティ(DVDやVHSビデオ)を売ったり貸したりすること。経営幹部は「さあ、店舗数をどんどん増やすぞ!そうすれば売上も増える」と言って、今あるビジネスモデルが続くことを前提に拡大戦術をとりました。つまりビジネスモデルの根本を問い直すことはしなかったわけです。

 その後、どうなったかはご存知ですよね。1997年にネットフリックスが登場しました。ネットフリックスは“戦略的”にこう考えました。「ブロックバスターの独占市場をどうやったら崩せるか。そうか、流通形態を変えればいいのだ。オンラインでビデオを流通させようと」。

佐藤:大企業のブロックバスターの経営幹部が、当時、戦略的に考えるのは不可能だったでしょうか?

ロジャーズ:もちろん出来たはずです。しかし、店舗の拡大という戦術的思考の罠にはまってしまい、そこから抜け出せなかった。一方ネットフリックスは、オンラインでビデオを流通させて、ブロックバスターの市場を勝ち取りました。ベンチャー企業が“戦略的思考”によって “戦術的思考”の大企業の市場を奪う。こういう例はたくさんありますよ。

佐藤:大企業は“戦術的思考”の罠からどのように抜け出したらいいのでしょうか。

ロジャーズ:“戦略的思考”で成長している大企業の代表はアップルでしょう。アップルは、どうやったらイノベーションを生み出し、差別化できるかを考え、そのために必要なリスクをとってきた企業です。ナイキもそうです。ナイキはスポーツシューズだけではなく、ゴルフクラブやファッション靴も販売しているでしょう。アマゾンも戦略的ですね。本の販売からはじめた企業が、いま、生鮮食品まで売っています。それは、本屋ではなく、世界一の流通企業をめざしたからです。

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「スラム街からハーバードへ 人生を逆転する方法」の著者

佐藤 智恵

佐藤 智恵(さとう・ちえ)

作家/コラムニスト/コンサルタント

1992年東京大学教養学部卒。NHKにて番組ディレクターを務めた後、2000年1月米コロンビア大学経営大学院留学、翌年5月MBA取得。ボストンコンサルティング、外資系テレビ局などを経て2012年独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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