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語学力よりも重要な「おもてなし」スキル

JAL接客コンテストから見えた日本の課題

2014年11月19日(水)

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 最近では航空各社で自動チェックインなどのサービスが浸透し、手荷物を預けたり、座席のアップグレードを頼んだりしない限り、航空会社のスタッフとコミュニケーションを取る機会はないだろう。特に旅慣れたビジネスパーソンほど、その接点は少ないはずだ。しかしそれでも、飛行機に乗る人にとっては、その航空会社のサービスの良し悪しを大きく分かつのが、空港係員と客室乗務員と言えるだろう。

 そこで全日本空輸(ANA)では2008年度から、日本航空(JAL)では2012年度から、空港係員のカウンターでの応対やアナウンス能力を審査する社内コンテストを開き、スキルアップにつなげている。2014年度はJALが11月13日に開催し、ANAは12月に実施する予定だ。

 11月13日に開かれたJALの「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」では、今回初めて海外空港の係員も参加。優勝したのは、韓国にあるソウル金浦空港のイ・ダヘさん(2006年度入社)で、準優勝と特別賞、社長賞は国内空港の係員が獲得した。

今回のコンテストで優勝したソウル金浦空港のイ・ダヘさん(撮影:吉川 忠行、ほかも同じ)

 実は筆者は、この海外勢の優勝に少々驚いた。日本の「おもてなし」と言えば、海外で高い評価を受けると同時に、外国人がまねにくい分野であると考えていたからだ。イさんにコンテストを終えた感想を聞くと「(日本人係員が)自然に身につけている動きや丁寧さは、短期間で身につけられるものではありません」と、その難しさを話してくれた。

コンテスト終了後、社長賞を獲得したスタッフと一緒に記念撮影するJALの植木義晴社

 JALには現在、国内外に合わせて約5000人の空港係員がおり、コンテストの本選には国内から12人と、イさんの計13人が出場した。

 本選はイレギュラーな状況を想定した日本語と英語によるアナウンスと、カウンターチェックインの実技で審査される。カウンター審査は、空港で起こりうる状況に近づけ、搭乗を急ぐビジネスパーソンや機内に持ち込めないサイズのカバンを持ち込みたいと粘る人、外国人、列に割り込む人など、空港係員の教官らが演じる5タイプの乗客に対してどのように対処するかを審査した。

 優勝したイさんを、JALの植木義晴社長は「すごく安定していたし、安心して見ていられた。英語のアナウンスもすばらしい」と評価。JALとして求めるおもてなしの姿勢だけではなく、英語のアナウンス力も重視したようだ。

 2020年の東京五輪開催に向け、日本の航空各社はさまざまなサービスの改善を進めている。中でもANAは、海外での航空券販売の比率を高めることで為替リスクを回避すべく、サービス以外の面でも新たな取り組みを始めている。

 年間1000万人に達した訪日外国人の数を、政府は今後、年間2000万人へ引き上げると掲げている。この時に求められるのが、英語などの語学力だ。

 今回のJALのコンテストでは、訪日外国人の増加で求められる語学力以外のスキルも浮き彫りになった。外国人を受け入れるサービス業の課題は何だったのだろうか。

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「語学力よりも重要な「おもてなし」スキル」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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