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コロンブスを航海に向かわせた、トウガラシをめぐる冒険

この情熱、人間なればこそ

  • Rebecca Rupp

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2014年11月20日(木)

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 英国のコーンウォール公(伝統的には現国王の長男を指す。現在はチャールズ皇太子)には代々、年に一度、領地から地代を受け取る権利が与えられている。地代として贈られるのは、狩猟用の弓、金色の拍車1組、グレイハウンド犬2匹、大量の薪、そして1ポンドのコショウの実などだ。

 コショウは、決して粗末な贈り物ではない。ヨーロッパの歴史においては、金と同等の価値を有していたのである。ローマは、コショウを使って西ゴート族とフン族のアッティラ王を買収したし、家賃や裁判官へのワイロにも、コショウが使われた。中世の農奴は、1ポンドのコショウをかき集めることができれば、それと引き換えに自由を手に入れることができた。

 ヨーロッパの人々にとって特に価値があったのは、黒コショウだ。「Piper nigrum」という学名を持つ刺激的なその果実は、南インドが原産である。15世紀、オスマン・トルコによってコンスタンティノープルが陥落してから、インドをはじめアジアとの貿易ルートが断たれたため、コショウの価格が急騰した。危なっかしいコロンブスの航海にスペイン王室が出資する気になったのは、気が遠くなるほど高額になったコショウが一役買っているのは間違いないだろう。

Photograph by Dennis Wilkinson, Creative Commons 2.0

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