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認知症対策は重要な国家戦略だ

安倍内閣でも本腰

2014年11月21日(金)

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 認知症を巡る課題について話し合う国際会議が11月5日と6日の両日、東京・六本木で開催された。昨年12月にロンドンで開かれた「G8認知症サミット」のフォローアップ会合で、「新しいケアと予防のモデル」をテーマに、先進各国や国際機関の専門家が熱心な議論を繰り広げた。さらに7日には、認知症対策に向けた民間企業の取り組みに焦点を当てた関連会合も開かれ、対話型ロボットの認知症対策への活用の可能性など、様々な報告がなされた。

 政府主催の国際会議に出席した安倍晋三首相は、「国の認知症施策を加速するため新たな戦略の策定を厚生労働大臣に指示する」と述べ、政府として認知症対策を重要課題に据える姿勢を明確にした。医療や介護分野の支援を中心とする認知症施策の5カ年計画を見直し、国家的課題として新戦略づくりに乗り出すとした。安倍首相として、並々ならぬ意欲を示したわけだ。

 だが、安倍内閣が当初から認知症対策に積極的だったわけではない。昨年の認知症サミットにはG8の8カ国のうち5カ国は大臣が出席したが、日本から参加したのは土屋品子副大臣(当時)で厚労相は不参加だった。認知症対策への意気込みの違いが図らずも露呈した格好になっていたのである。

批判が起こる前に先手打つ

 にもかかわらず、今回の日本でのフォローアップ会合で、安倍首相が対策に強い意欲を示したのには理由がある。もともと認知症サミットはキャメロン英首相の呼びかけでスタートしたが、きっかけはBBCなどメディアが繰り返し認知症問題を取り上げる中で、政府の無策ぶりを批判し、それによって社会のキャメロン政権非難が高まっていたことだった。「政府無策」という批判をかわすための「対策」だったわけだ。

 日本でも同じ事が起きるのではないか――。NHKなど国内大手メディアが積極的に認知症をテーマに取り上げたドキュメンタリーなどを報道しており、日本でも「政府無策」の声が上がる可能性が出ていたのだ。そうした流れに先手を打つ格好で、安倍首相が「国家戦略策定」を打ち出したのである。

 キャメロン首相はサミットを開いた後、世界認知症諮問委員会という実務者を中心とした会合を立ち上げた。そのメンバーに日本学術会議会長などを務めた黒川清氏が日本から唯一加わっている。

 黒川氏は政府が内閣官房に置いている「健康・医療戦略室」で参与を務めており、安倍内閣の健康・医療戦略に影響力を持っている。そうした「政権との近さ」が英国側の目にとまったのだろう。

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「認知症対策は重要な国家戦略だ」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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