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「住み慣れた我が家を手放さなければならないかも……」

第4回 修羅場をくぐった母の背中を見て育った娘が後を継ぐ

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2014年11月27日(木)

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政財界の要人を顧客に持つ1935年創業の老舗仕立て服専門店、銀座テーラー。3代目の鰐渕美恵子社長は4年後の2018年、娘の鰐渕祥子専務に社長の座を譲ることを14年10月、対外的に初めて明らかにした。かつて夫から倒産の危機に瀕した会社を継ぎ、経営を立て直した美恵子社長が今度は娘に後を託す立場に回る。事業を継がせる母と継ぐ娘。それぞれ今、何を思うのか語り合ってもらった。

10月27日に開催された顧客との交流の集い「豊穣の会」で、4年後の2018年に次女の祥子専務に社長の座を譲ることを対外的に初めて明らかにしました。なぜこの年なのでしょうか。

わにぶち・みえこ
1948年大阪府生まれ。70年甲南大学文学部英文科卒業。同年、大阪万国博覧会国連館VIPコンパニオンとなる。73年銀座テーラーグループの後継者、鰐渕正夫氏と結婚。92年銀座テーラーグループに入社。95年総支配人、2000年、3代目社長に就任。(写真:菊池一郎、以下同)

鰐渕美恵子社長:当社は今年創業80周年を迎えました。しかし、その14年でもなければ、東京オリンピック開催の20年といった切りのいい年でもない。不思議に思うかもしれませんが、私たちにとっては18年しかありません。この年に専務は40歳、私自身は70歳という節目を迎えますから。

 私の経験から40という年齢は事業を継ぐのにちょうどいいと考えています。私自身は44歳で銀座テーラーグループに入社し、52歳で3代目社長になりました。ただ、今にして思うと、やはり40代のほうが体力はありました。経験上、若くてエネルギーのあるうちに社長を譲ったほうがいいに決まっています。18年には、専務は入社して10年になり、ビジネスの経験もある程度積んでいます。経験と体力を考えると継がせるのにベストな時期と判断しました。

 それに40歳は人生80年とすると、そのちょうど半分。これまでの半生の歩みを糧として次の半生という未来をつくることができる時期でもあります。

 創業○周年を機に事業承継するするいう考えは、大企業的な発想ではないでしょうか。中小のオーナー企業はファミリービジネスが基本ですから、家族の中で継げる人物を探し、その人がいつ継ぐのが最適かを熟慮するところから事業承継は始まります。中小企業の宿命のようなものですね。

 うちは娘が2人いて長女は芸術の道を歩んでいますので、身内の選択肢は専務しかありませんでした。ですから、もし専務がやると言わなければ、私が長く社長を務めて、ほかに継ぐ人を探して育てなければならなかったのです。

入社したときから継ぐことは覚悟していた

鰐渕祥子専務:事業を継ぐかどうかはっきり社長に確かめられたのは、私が入社してからずっと後のことになります。銀座テーラーグループに入る前の2005年頃、私はビジネスと英語のスキルを身に付けるために米国留学していました。そのとき会社はほぼ経営再建できていてメディアに取り上げられることが多くなりました。

 報道を通じてこれまでの社長の努力を改めて知ったとき、会社が大変な状況でも私がやりたいことに何一つ反対せず、応援してくれた社長に感謝の気持ちが芽生えたのです。履修していたマーケティングコースを必ず修了して、帰国後はいずれ後を継ごうと心に誓いました。私は創業者(正志)の孫、2代目(正夫)と3代目の娘ですしね。

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