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フィットの解散は、関西繊維業界にとって大きな損失

今後も大阪の地位はさらに低下する

2014年11月26日(水)

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 11月14日にTSIホールディングスが大規模な不採算ブランドの廃止を発表し、業界に衝撃が走った。まず、子会社で1990年代にはセレクトショップの先駆けとして知られていた「フリーズショップ」を展開するフリーズインターナショナルを解散する。フリーズショップは廃止。フリーズインターナショナルが展開していたもう一つのショップ「フリーズマート」の運営はサンエー・ビーディーに移管する。

 また、ホールディングス傘下の東京スタイルが展開していた「ナネット レポー」「ココフク」「ツールフェイス」「アリスミュー」の4ブランドは廃止する。東京スタイルが米国からのライセンスで生産していた「レベッカミンコフ」の展開は、サンエー・インターナショナルへ移管する。

 そして東京スタイルの子会社で、「ザ・ファースト」を展開するフィットは、ブランド廃止の上、来年2月末日で解散となる。

 この中でフィットの解散だけが異例だと感じる。なぜなら他の会社、ブランドはすべてもともとからサンエー・インターナショナルと東京スタイルが展開していた会社、ブランドであるのに対して、フィットだけが外部から買い取られた子会社だからだ。別資本企業として独自経営していたフィットを2011年3月に東京スタイルが買収したのである。

 数年前から東京スタイルは好調な個性派中小アパレルを買収しまくっていた。この数年間で東京スタイルに買収されたアパレル企業はナノ・ユニバース、ローズバッド、「トルネードマート」を展開するスピックインターナショナル、「スラップショット」を展開するエレファント、「アプワイザー・リッシェ」を展開するアルページュ、「ステューシー」を展開するジャック、「goa」ブランドを展開するウエイブインターナショナル、そして「ザ・ファースト」を展開していたフィットである。

 一方のサンエー・インターナショナルも「マーガレットハウエル」を展開するアングローバルを買収している。

 そして2011年6月にサンエー・インターナショナルと東京スタイルが経営統合し、TSIホールディングスを設立した後は、大型の企業買収は行われていない。

 外部から買われた企業で解散となるのはこのフィットが初めてのことになる。

 経営統合しTSIホールディングスを設立したものの、傍から見ていて経営統合の効果があったとはあまり感じられなかった。今年の8月中間連結決算でやっと初の営業黒字化に成功しているのである。黒字化するまでに3年間も費やしている。筆者のような部外者からすると、何のために経営統合したのかと、あまり理解できなかった。

 ちなみに、今年8月の中間連結決算は、売上高865億9300万円(前年比1.2%減)、営業利益3億1900万円(前年は14億400万円の赤字)、経常利益9億4900万円(前年は5300万円の黒字)、当期損失4億6500万円(前年は28億8800万円の赤字)という業績であり、微減収ながら営業黒字化と経常増益に成功したが、当期赤字は継続中である。財務体質では業界の優等生と呼ばれていた東京スタイルが経営統合に参加する意味があったのかといまだに不思議でならない。

 今回の大型スクラップについて、採算化不可能と見なしたブランドを廃止するとしており、これによって来期は10億円の利益改善を見込んでいるというのがTSIホールディングスの発表である。そのためブランド、子会社のスクラップは来期以降も継続すると見なくてはならないだろう。フィットの例があるように外部から買われた子会社も今後は安穏とはできない。数年後にはなくなっている子会社がいくつかあるのではないかと推測される。

 さて、東京拠点の業界人なら「フリーズショップ」の廃止に衝撃を受けたのだろうが、関西圏を拠点にしている筆者にとって、フィット解散の方が大きな衝撃である。実はこの発表の少し前から解散の噂は耳に届いていた。

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「フィットの解散は、関西繊維業界にとって大きな損失」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長