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「中立化論」は東アジア動乱の前触れ

「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(3)

2014年11月27日(木)

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 今、韓国で浮上する中立化論。近代アジア史が専門の岡本隆司・京都府立大学准教授は「朝鮮半島が大きく揺れる前、いつも中立化が語られた」と言う(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

済州島に中国空母

岡本:鈴置さんの近未来小説『朝鮮半島201Z年』が何やら本当になってきそうです。ことに韓国で語られ始めた「中立化」。肌寒い思いです。

鈴置:日本人なら誰しも「肌寒い」でしょう。小説の粗筋は北朝鮮の核武装を引き金に南北朝鮮が、それぞれ米国と中国の軍事同盟を打ち切って中立化する。しかし実態は北朝鮮も韓国も、裏でシナリオを描いた中国の勢力圏に入る……という話ですから。

中国海軍が韓国海軍を引き連れて日本に威嚇にやってくる、なんてくだりもこの小説にはあります。

鈴置:実際、韓国が建設中の済州島の軍港などは、中国海軍の母港になりかねません。中国が「米国の空母も入れるのなら、ウチの空母も問題ないだろう」と言えばもう、韓国は拒否できないでしょう。

太平洋戦争も起きなかった……

岡本隆司(おかもと・たかし)
京都府立大学文学部准教授。1965年京都市生まれ。神戸大学大学院文学研究科修士課程修了、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。専門は近代アジア史。多言語の史料を駆使した精緻な考証で、現代の問題にもつながる新たな歴史像を解き明かす。主な著書に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会、1999年、大平正芳記念賞受賞)、『属国と自主のあいだ』(名古屋大学出版会、2004年、サントリー学芸賞受賞)、『馬建忠の中国近代』(京都大学学術出版会、2007年)、『世界のなかの日清韓関係史』(講談社選書メチエ、2008年)、『中国「反日」の源流』(講談社選書メチエ、2011年)、『李鴻章』(岩波新書、2011年)、『ラザフォード・オルコック』(ウェッジ選書、2012年)、『近代中国史』(ちくま新書、2013年)、『中国経済史』(名古屋大学出版会、2013年、編著)、『出使日記の時代』(名古屋大学出版会、2014年、共著)、『宗主権の世界史』(名古屋大学出版会、2014年、編著)などがある。(写真:鈴木愛子、以下同)

岡本:「朝鮮半島の中立化」に歴史家が反応するのは訳があります。19世紀末から、様々の思惑を持った様々の国によって、これが繰り返し主張されたからです。

 結局、1910年に朝鮮半島が日本に併合されたことにより、それは実現しませんでした。歴史に「もし」はありませんが、もし朝鮮半島が中立化していたら、日本の運命も大きく変わっていたでしょう。

 日清戦争や日露戦争は起きなかったかもしれない。そうすれば「満洲国」もなく、日中戦争も太平洋戦争もなかったかもしれないのです。今とは全く異なる東アジアが生まれていたのはほぼ、間違いないでしょう。

確かに、検討すべき「もし」ですね。

岡本:鈴置さんは「『フィンランドになりたい』と言い出した韓国」という記事で「中立化」を韓国人が主張し始めたと指摘しています。どれほど現実味のある話ですか。

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「「中立化論」は東アジア動乱の前触れ」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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