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消費税先送りに「勝利」した安倍首相は、アベノミクスを貫徹できるか?

2014年12月5日(金)

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 総選挙が告示され、選挙戦が始まった。安倍晋三首相・自民党総裁は「アベノミクスを問う選挙だ」と言い、野党は「流れを変える選挙だ」と応じる。だが、多くの国民は、世論調査でも高い支持率を維持していた安倍政権が、なぜこの年末の忙しい時期に解散・総選挙に打って出たのか、首をかしげているのではないか。

 「解散をしなければ消費増税の先送りを決めることはできなかった」

 安倍首相に近い人物は言う。首相は11月18日夜、記者会見して、来年10月に決まっていた消費税率の10%への引き上げ時期を2017年4月に延期する方針を示し、国民の信を問うとして、解散総選挙を打ち出した。

 前日の17日に発表された7-9月期のGDP(国内総生産)が、4-6月期比で年率に換算してマイナス1.6%と、予想外の2期連続マイナス成長となり、国民の間には「増税の先送りは当然」という感覚が広がっていたが、それでも解散がなければ、予定通りの増税が決まっていただろう、というのだ。

 首相が解散を決めるちょうど同じタイミングで、政府は各界の有識者を招いて消費税率の引き上げを巡る「点検会合」を開いていた。経済界や労働界、学者、エコノミストなどが意見を求められたが、「予定通り引き上げ」派が明らかに優勢だった。

 当然、財務省は税率引き上げが悲願で、多くのメンバーには日本の厳しい財政状況が繰り返し説明されているから、増税派が優勢になるのは当然だった。

 自民党内も引き上げ派が圧倒的多数と見られていた。党の税制調査会長である野田毅氏はもとより、安倍首相の出身派閥である清和政策研究会(清和研)の会長である町村信孝氏や、幹事長の谷垣禎一氏ら、財務省に近い党幹部はこぞって「引き上げ派」だった。自民党内のほとんどの議員は、消費増税は必要という姿勢だった。

解散に出たことで「安倍おろし」を回避

 仮に安倍首相が解散を打ち出さずに、消費増税の先送りだけを発言した場合、どうなったか。さきの側近は「安倍おろしが始まっただろう」と言う。この見方には異論も多いが、安倍首相と党側の亀裂が一段と強まったことは間違いないだろう。安倍内閣は露骨に財務省と距離を置いているが、党側には谷垣氏はじめ財務省シンパが圧倒的に多い。若手の議員も何かと面倒をみてくれる財務官僚を敵に回したくない、というのが本音だ。

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「消費税先送りに「勝利」した安倍首相は、アベノミクスを貫徹できるか?」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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