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カーター次期国防長官は北朝鮮への空爆を進言していた

2014年12月16日(火)

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 ただならぬ意気込みである―。

 次の国防長官に指名されたアシュトン・カーター前国防副長官(60)は1994年、北朝鮮への空爆を推進していた。米軍による空爆は第2次朝鮮戦争へとつながらないとも限らない。

 チャック・ヘーゲル国防長官が辞任を発表したことで、バラク・オバマ大統領は今月5日、後任の国防長官として安全保障政策の強硬派と言えるカーター氏を指名した。

 カーター氏とはいったいどういう人物なのか。冒頭の北朝鮮空爆論に至る経緯を説明するところから始めたい。

北朝鮮は核開発を放棄しないと読んだ

 東部ペンシルバニア州フィラデルフィア市で生まれたカーター氏はエール大学で物理学を専攻して学位を取り、英オックスフォード大学で理論物理学の博士号を取得している。オックスフォード大学で講師を務めた後、いくつかの研究機関や大学で研究職に就いた。ハーバード大学教授の肩書きを付けていた時期もある。幼少の頃から学業に秀でていて、「ガリ勉」と称されていた時期もあったが、考え方が安定しており周囲からの信頼は厚かったという。

 核兵器や核政策に関して秀でた論文を記していたこともあり、1993~96年にかけて、国防次官補という要職を務めながら、物理学者の立場から米国の核政策にも携わってきた。

 国防次官補時代、旧ソ連はすでに瓦解し、米国の課題は北朝鮮の核開発をいかに凍結させるかにあった。94年10月、北朝鮮との間で「米朝枠組み合意」という取り決めを結んだ時、カーター氏も深く関与した。

 枠組合意の具体的な内容は、核兵器の製造可能な原子炉を軽水炉に代えさせるというものだった。北朝鮮は取り決めに合意したはずだったが、後年、秘密裏に核兵器を開発したことが発覚する。米国は見事に裏切られたのだ。

 合意にいたった当時、クリントン政権の高官たちは北朝鮮に期待を抱いていたが、カーター氏は北朝鮮を全面的に信用せず、むしろ悲観的だったという。国防総省内で北朝鮮への軍事オプション(空爆)を考慮すべきだと主張してさえいた。北朝鮮は核開発を凍結しないと踏んでいたのだ。

 カーター氏とウィリアム・ペリー国防長官(当時)は、精密誘導兵器を使用すれば北朝鮮の核施設への空爆は十分な成果を挙げられると読んだ。しかも放射能をまき散らさないで済むとの計算だったという。

 朝鮮半島問題に詳しいレオン・シーガル氏は当時のことを知る人物だ。著書『ディスアーミング・ストレンジャーズ(武装解除させる方法)』の中で次のように書いている。「カーター次官補の下で働いていた人たちの多くが、北朝鮮への軍事攻撃というオプションにうろたえていました。だが彼は真剣に空爆を考えていたのです。空爆を決行しても戦争に発展する可能性は高くないとも読んでいました」。

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「カーター次期国防長官は北朝鮮への空爆を進言していた」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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