• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「上司は偉い」という“情緒”が失敗を招く

「引っ張る」リーダーシップと、「支える」フォロワーシップを使い分ける

  • 高下 義弘

バックナンバー

2014年12月18日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 エグゼクティブコーチとして、コーチングを通じて数々の経営者の意志判断を助け、企業、病院、学校などの再生・変革を手がけてきた岸英光氏。サラリーマンから指導経験がないまま早稲田大学ラグビー部の監督に就任して大学選手権2連覇を勝ち取り、現在はラグビーU20日本代表監督(ヘッドコーチ)を務める中竹竜二氏。経営とスポーツという異分野の2人が、「他人を動かして成果を上げる」というマネジメントの本質について語り合う。

 第2回のテーマは、上司と部下の関係構築だ。会社では「上司は部下より偉い」というのが暗黙の了解。しかし、そんな“情緒”が、職場に摩擦を生み、目標達成を妨げる要因となっている。上司と部下の“感情的な問題”を引き起こさないためには何が必要か。早大ラグビー部監督として、全国大学選手権2連覇を勝ち取った中竹竜二氏が、「フォロワーシップ(支える姿勢)」を持つリーダーのあり方について、経験に基づいて語る。

(構成は高下 義弘=課長塾編集スタッフ/ライター)

中竹:企業の課長をはじめとするミドルマネジャーの方々に課題を尋ねると、一番に挙がるのが部下育成です。おそらく、指導側である課長にもパラダイムがあり、部下の側のパラダイムがあるわけですよね(パラダイムについては第1回を参照)。

 部下が育たない、あるいは、育てられないというパラダイムの例はありますか。

年上部下との“感情問題”

:上司の側が「部下はコントロールするものだ」とか、「上司の方が部下より偉い」とか、そういったパラダイムを持っていると、部下はうまく育ちません。

 中竹さんはフォロワーシップを専門とされています。私もちょっと違う意味合いのフォロワーシップという言葉を使っています。ただ、上司と部下の関係構築が大事だという点では、共通しています。

中竹:私がフォロワーシップについて語るときは、おもに「リーダーが部下を支援する」という意味合いで使っています。岸さんのおっしゃるフォロワーシップとは何でしょう。

:「部下みんなで上司を勝たせる」という意味でフォロワーシップを使っています。

 例えば、オーケストラと指揮者の関係でうまく説明できます。はたから見ると指揮者がオーケストラを支配しているように感じられますが、実際にはオーケストラ側が指揮者を客演として招くわけです。

中竹 竜二(なかたけ・りゅうじ)
日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター
1973年福岡県生まれ。早稲田大学人間科学部に入学し、ラグビー部に所属。3年生まで一度もレギュラー経験がなかったが、仲間からの厚い人望と特異なリーダーシップにより同部主将を務め、大学選手権準優勝をおさめる。卒業後、英国に留学。ロンドン大学ディプロマ課程で人類学、レスター大学大学院修士課程で社会学を専攻。帰国後、三菱総合研究所に入社。教育政策、地域活性化、人材育成を専門に従事。2006年に三協フロンテアに入社し、早稲田大学ラグビー蹴球部監督就任。4年間の指導では、2007年度、2008年度と全国大学選手権2連覇を達成。2010年4月より、現職である日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターに就任。2014年10月から20歳以下(U20)ラグビー日本代表ヘッドコーチを兼任。2019年ラグビーW杯日本開催に向けて、若年層世代の選手強化育成、一貫指導体制の確立、コーチ指導者の育成を行なっている。著書に『監督に期待するな~早稲田大学ラグビー蹴球部フォロワーシップの勝利~』(講談社)、『挫折と挑戦』(PHP研究所)、『鈍足だったら、速く走るな』(経済界)などがある(写真:的野 弘路、以下同)

 オーケストラとしては、その指揮者にいい指揮をしてもらうことが、楽団の価値向上につながります。だからその指揮者から意図を聞き、どういう表現をしたいのかを察して、その解釈を実現できるように練習します。

 つまり、招いた指揮者を勝たせることが楽団としての価値向上につながるのです。両者ともに、どちらかが偉いといった発想はありません。

 もし、どちらかが「おれのほうが偉いんだ」という認識を持っていると、アクションを起こす際につい権力を振り回してしまったり、逆に権力を振り回された側は嫌な思いをしたりして、余計な摩擦が起きて失敗する。お互いに協力して、それぞれの役割を全うできるようにするのが本来の目的ですよね。

 海外の企業では部下も上司も単なる役割であるという認識が広まっていますが、日本ではまだそうなっていませんね。

中竹:日本企業での上司と部下の関係って、情緒的になりがちですよね。単にその場に求められた役割を全うするために改善すべき点を指摘しただけなのに、ついつい「あいつは入社年次がおれより下なのに」といった点が気になってしまって、何が目的だったのかを見誤ってしまう。

コメント0

「異分野のコーチが語り合う リーダーと組織変革の真実」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長