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専業vs兼業、最後の戦い

「廃業するのはどっちだ」

2014年12月19日(金)

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 北陸地方のある有名なコメ農家が最近、面白いことを教えてくれた。「関東の知人の農家が、建設業をやろうとしている」。米価の急落で経営がかたむくのを防ぐため、土木工事を請け負って収益源を増やすのがねらいという。新しい形で、専業の稲作経営から兼業への移行が始まろうとしている。

深刻な米価下落が促す「建設兼業」

 今年の米価の下落は、各地のコメ農家に経営のあり方を再考することをせまるほど深刻だ。農協と卸会社の10月の取引価格は60キロで1万2215円と、2013年産より17%低く、12年産と比べると26%下落した。一部のスーパーは、5キロ1000円という破格の値段で新米を売り出した。

 値段が安くなった分、消費者がたくさんコメを食べてくれればいい。だが、日本人のコメ離れはなお進行中で、いくら安くても消費の減少にブレーキがかかる気配はない。規模拡大を進め、先進的と言われている農家のあいだからも「このまま米価が下がり続ければやっていけない」という悲痛な声がもれる。

 そこで、冒頭にかかげた関東地方のコメ農家は建設現場で人手不足が深刻になっていることに着目した。建設業界は公共工事の増加で事業が拡大した半面、現場の作業員が足りないことにあたまを痛めている。一方、稲作は田植えと稲刈りの2つの時期に作業が集中する。そこで、それ以外の時期に空いた人手を建設業に回そうと考えたのだ。

「関東地方のコメ農家」と書いたが、耕作面積は50ヘクタールを超え、会社形態にし、従業員も雇っている。そういう意欲的な経営でも、米価の下落に対応するには、新たな収益機会をみつけることが急務になったのだ。ちなみに、このエピソードを教えてくれた北陸のコメ農家も従業員を抱えており、「うちも建設業をやろうかと思っている」。

米価下落でコメ農家が悲鳴を上げている

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「専業vs兼業、最後の戦い」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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