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ルイ14世を魅了したエンドウマメの歴史

湖上住居跡からメンデルまで

  • Rebecca Rupp

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2014年12月22日(月)

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Photograph by Isabel Eyre, Creative Commons 2.0

 アンデルセンの童話に、「エンドウ豆の上に寝たお姫さま」というお話がある。ある日、みすぼらしい娘が王子のいる城に現れ、自分はお姫さまだと主張する。娘にはその晩、布団を何層にも積み上げた寝床が用意されたが、朝になると娘の体にはたくさんのあざができていた。重ねられた布団の一番下に、一粒のエンドウマメが置かれていたためだ。これほど繊細な娘ならば、王子の花嫁にふさわしい本物のお姫さまに違いないと、城の人々は納得したという。

 豆一粒であざなんて、と言うなかれ。その昔、エンドウマメはたいそう固かったのだ。

1万年前から食べていた

 人類は少なくとも1万年前からエンドウマメを食べてきた。スイスの湖上住居跡や新石器時代の農村からは、エンドウマメを使った食事の残りが炭化した状態で発見されている。しかし、われわれの祖先が口にしていたエンドウマメは固いデンプン質の塊で、現代人の食卓に頻繁に登場するジューシーな豆とはまるで別物だった。昔の人々はエンドウをまるごと食べるのではなく、おそらくは焼いてからクリの実のように皮をむいたのではないかと考えられている。

 中世においては、このエンドウマメを乾燥させて使うのが一般的だった。長く保存できるし、茹でれば農家の食卓の定番メニューである粥やスープができあがる。イングランドの料理人ロバート・メイが著した『熟練の料理人、あるいは料理の芸術と技能』(1660年)という本には、次のようなエンドウマメのスープの作り方も書かれている。

17世紀のイギリス風野菜スープ

 できるだけ良質な古いエンドウマメを用意し、それをきれいな水で洗ってから茹で始め、煮立ったらあくを取り、そこに脂身を混ぜ入れたベーコンの塊を約2ポンド、ミントなどの香草1束を入れる。煮詰め過ぎない程度まで煮たら、ベーコンを薄く切って薄切りのパンの上に載せ、上から煮汁をかける。

 上のスープのように、エンドウマメを「ミントの束」と一緒に煮るという手法が用いられるようになったのは、昔の品種に特有の、デンプンの多い淡白な味をごまかすためだったとも考えられる。とはいえ、甘みが強く風味のよい新品種が登場してからも、この調理法は長い間変わることはなかった。

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