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社内ゴシップがもたらす“多重災害”

軽い気持ちの噂話が、言われた人も言った人も組織も破滅させるメカニズム

  • 高下 義弘

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2014年12月24日(水)

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 エグゼクティブコーチとして、コーチングを通じて数々の経営者の意志判断を助け、企業、病院、学校などの再生・変革を手がけてきた岸英光氏。サラリーマンから指導経験がないまま早稲田大学ラグビー部の監督に就任して大学選手権2連覇を勝ち取り、現在はラグビーU20日本代表監督(ヘッドコーチ)を務める中竹竜二氏。経営とスポーツという異分野の2人が、「他人を動かして成果を上げる」というマネジメントの本質について語り合う。

 組織の破滅を招くもの。意外かもしれないが、それは憂さ晴らしなどを目的に軽い気持ちで交わされるゴシップだ。「たかが噂話」が、様々な弊害をもたらす。コミュニケーションをコントロールするのはリーダーの重要な役割だ。ゴシップを1割減らせば、組織は大きく変わる。

(構成は高下 義弘=課長塾編集スタッフ/ライター)

(前回はこちら

中竹:岸さんが論じている組織の問題の1つに「ゴシップ」があります。ゴシップの弊害について、聞かせていただけませんか。

:私が言っているゴシップというのは、「ある人の言動について言いたいことがあるとき、その人の言動に責任の取れない人に話をすること」という定義です。

 例えば、中竹さんの言動に対して、岸という人間が言いたいことがあると想定します。岸が中竹さんに訂正してほしいことがあるという場合、または真意を確かめたいことがある場合、あるいは質問がある場合、岸は中竹さんに話すべきです。その言動に責任の取れる人に直接話を持ちかけるのが、コミュニケーションの基本です。

 でも、人がしばしばやってしまうのは、中竹さんの言動について、別の人に話をする、ということです。例えば、岸が同僚のAさんに対して「ねえAさん、何で中竹さんはいつもああいうことをするんだろうね」という具合です。

 すると、岸はAさんとの間で「きっと中竹さんはこういう考えがあるんじゃないか」と議論が始まる。そして「そうだよね、きっとそうだよね」と言って、中竹さん本人に確かめたわけでもないのに、勝手に岸とAさんとの間で合意してしまう。これがゴシップの姿です。

 ゴシップは悪口とは限りません。しかし、たとえ悪口でなくても、様々なロスを招きます。例えば私は講師としてコミュニケーションに関する講座を開催しているのですが、講座の生徒同士で勝手に相談し合って、勝手に答えを導き出すということがよくあります。これはまさにゴシップです。

 そして、ゴシップにより導き出された勝手な答えが「岸さんはこう言った」といった、さも事実であるかのように生徒の間で広まっている。

 講師から見たら、全く間違った答えです。「最初から私に聞いとけばよかったじゃないか」と言いたくなりますよね。つまり本人が知らぬところで嘘の事実が作られている。講師はこの勝手な答えを訂正すべく、かなりの労力を払う必要があります。

 対談の最初で話題にしたパラダイムの話に戻るのですが、人や組織の中にパラダイムがつくられる原因として、このゴシップがあります(パラダイムについては第1回を参照)。

 上司の誰も何も言っていないのに、「上が聞いてくれないのはああだからだ、こうだからだ」と部下の間でゴシップを言い合っていると、言い合った内容が“事実”として組織内に形成されていくのです。さらにパラダイムとして無意識下に形成され、部下たち本人が気付かぬうちに、部下自身の行動を規定してしまいます。

岸 英光(きし・ひでみつ)
岸事務所 代表/エグゼクティブコーチ
コミュニケーショントレーニング ネットワーク統括責任者
東京都出身。大学卒業後、企業にて企画・営業・開発を手がけると同時に、最新の各種コミュニケーション・能力開発などのトレーニングに参加。自らコーチされることを通して日本人に即したプログラムをオリジナルで構築。その後、人間関係や能力開発に関する様々な分野のセミナー・講演・研修・執筆活動を展開。数多くの企業で顧問(コーチ)として活動すると同時に、各地の保育園、小学校、教員研修などでの講演、一般参加者対象の連続講座の全国展開など、機能するコミュニケーションを日本の文化にするべく、精力的に活動中。『コーチング/パラダイムシフト』の第一人者として高い評価を受け、テレビ・雑誌・新聞でも取り上げられる。講演・講座・研修は、全国で年300回以上。主著として、『エンパワーメントコミュニケーション』(あさ出版)、『弱音を吐いていいんだよ』(講談社)、『働く男子のルール』(明日香出版社)、『ほめない子育てで子どもは伸びる』(小学館)など。

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