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日本の無力化狙う韓国の「衛星外交」

「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(4)

2014年12月26日(金)

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 「激動の引き金は南の通貨危機か、北の核実験」――。木村幹・神戸大学大学院教授と展開を読む(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

「ルビコン河を泳ぐ」自覚

鈴置:韓国の「離米従中」は、もう韓国人も否定しなくなりました。韓国の日常生活やネット空間では、それを前提に会話が交わされています。政府はまだ「韓米離間を図るため、日本がそんなウソを言って回っているだけだ」と、言い張っていますが。

木村幹(きむら・かん)
神戸大学大学院・国際協力研究科教授、法学博士(京都大学)。1966年大阪府生まれ、京都大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専攻は比較政治学、朝鮮半島地域研究。政治的指導者の人物像や時代状況から韓国という国と韓国人を読み解いて見せる。受賞作は『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房、第13回アジア・太平洋賞特別賞受賞)と『韓国における「権威主義的」体制の成立』(同、第25回サントリー学芸賞受賞)。一般向け書籍に『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)、『韓国現代史』(中公新書)がある。最新作は『日韓歴史認識問題とは何か』(ミネルヴァ書房)。ホームページはこちら。(写真:鈴木愛子、以下同)

木村:韓国が明らかに外交姿勢を変えたのは、2014年7月のソウルでの中韓首脳会談でした。この時点から、韓国における米韓同盟に対する理解は一気に変容しました。

 この時、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は訪韓した習近平主席と一緒になって、日本の集団的自衛権の行使容認を批判しました。中国も念頭に日米共同作戦の強化を図る米国としては、最も言ってほしくないことの1つでした。

当時、木村先生は「韓国は米国側の岸から中国を目指してルビコン河に飛び込んだ」と表現されました(「ルビコン河で溺れる韓国」参照)。

木村:韓国が中国の岸に泳ぎ着いたとは言えません。まだ、河の真ん中を泳いでいます。揺れながらも米韓同盟は厳然として存在するからです。

 ただ言えるのは、7月のソウルでの中韓首脳会談から11月の北京でのAPEC首脳会談までの4カ月間に、韓国の対中傾斜がさらに激しくなったと思えることです。対中傾斜の「指標」は、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)を巡る韓国内の議論です。

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日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う

「米陣営に残れ」
4月のオバマ訪韓で踏み絵を迫った米国。
しかし韓国の中国傾斜は止まらず、
7月の習近平訪韓でその勢いは増した。
流動化するアジア勢力図をどう読むか、
日本はいかに進むべきか――。

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「日本の無力化狙う韓国の「衛星外交」」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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