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「美術」の革命家は誰だ?

劇的美術1@光村図書(1)

2015年1月8日(木)

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「実はこれ、革命的な売上げを記録した教科書なんです」

“売上げ”という言葉に“革命的な”という形容詞がつく現場に初めて遭遇した。いったい、どれくらい革命的なのか――。

これは教科書なのか?

「恥ずかしい話ですが、以前はシェアが5%くらいしかなかったのですが、この教科書になってから、一気に25%にまで上がりました。5、10%動くことはあっても、20%動くというのは、劇的と言えます」

 20ポイントアップは確かに革命的かつ劇的。それにしてもなぜ、そのようなことが起きたのか。ボクは目黒駅近くにある光村図書の本社で考えた。

 教科書を追いかけたことで縁ができ、池上彰さん、増田ユリヤさんとの鼎談が実現した様子はすでにお読みいただけただろうか(鼎談第1回はこちら)。あの場でも、美術の教科書は注目の的だった(第4回)。後出しじゃんけんのようになって恐縮だが、でも、ボクも第一教科書の店頭で初めて見たときから美術の教科書が激しく気になっていた。なんだかとても新しいし、カッコいいからだ。

表紙からして、これがカッコいい。

 都立日比谷高校の生徒が使うこの美術の教科書は、光村図書のものである。表紙には奄美大島に終の棲家を求めた画家・田中一村の描いた蘇鉄がなんとも大胆にあしらわれている。ページをめくり、まためくり、めくっていると、これが教科書であることを忘れてしまう。ボクが使っていた教科書は、印象派がどうとか、写実主義がどうとか、そういうお勉強が多かったような記憶があるが、これはまるで作品集なのだ。といっても、難しいとか退屈とかという意味ではない。つい、見入らされてしまう。

 まず、登場する作品や人物にハッとさせられる。ボッティチェリの春やピカソのゲルニカ、ダ・ヴィンチの最後の晩餐もあるのだが、それらに並んで、イームズの椅子、川内倫子の写真、木村カエラのミュージックビデオ、浦沢直樹の20世紀少年も掲載されているのである。歴史の教科書に比べると、だいぶ最近の人や作品が盛り込まれているという印象を受ける。美術を特集した雑誌の最新号みたいである。

 そして、それぞれの配置がダイナミックで、印刷も美しい。それでいて、1030円。ほかの科目の教科書よりは少しお高いが、それでも、美術の入門書として、いや、目を楽しませる書物として最高ではないか。これは確実に、ボクが高校生だった頃の美術の教科書とは異なる。いったいなぜ、こんなに魅力的になったのか。首謀者は誰なのか。

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「「美術」の革命家は誰だ?」の著者

成毛 眞

成毛 眞(なるけ・まこと)

成毛探偵社代表

1955年生まれ。書評サイトHONZ代表、インスパイア取締役ファウンダー、スルガ銀行社外取締役、早稲田大学ビジネススクール客員教授、元マイクロソフト社長。2014年、成毛探偵社代表に就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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