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タイ人に伝える「性悪説」のススメ

  • 江村 英哲

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2015年1月14日(水)

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 川崎重工業のタイ工場では、欧米向けに輸出する二輪車を生産する。インド、フィリピン、インドネシアなどアジア各国で部品と人材を融通する「大部屋生産」で、為替変動などマクロ経済の変化に対応してきた。マザー工場となる日本の明石工場に並ぶ生産品質を確立したタイ工場は、「人づくり」という新しい課題に挑戦している。

欧米や日本市場向けに輸出する世界戦略車「Ninja」を生産するライン(タイ工場、写真:坂本陽子、以下同)

「疑うこと」から始めよう

 「まずは『疑うこと』から始めてください」――。作業着を身に着けたタイ人を前に、河合知剛シニアマネジャーは問いかけた。昨年2月、川崎重工業の加古川工場(兵庫県加古川市)から、カワサキ・モータース・エンタープライズ・タイ(タイ工場)に赴任してから口を酸っぱくして繰り返した言葉だ。

 タイ工場は首都バンコクから南東に110km離れたシラチャにある。牧歌的な空気が流れる港町に育ったタイの従業員たちは「基本的にいい人ばかりだ」(河合氏)という。それが「モノ作り」においては問題だった。

 日経ビジネスの1月12日号の特集「1ドル150円経営」では、川崎重工がアジア地域で手掛ける「大部屋生産方式」について解説した。刻々と変わるアジア通貨の為替相場や、急変する需要動向に対応するため、各国の工場を連携させて部品や人材を融通し合う。タイやインドネシア、フィリピン、日本も含めたアジア全域を「ひとつの部屋」と見なす生産方式だ。生産設備を共有することで、ひとつの生産拠点に必要な初期投資を抑える仕組みでもある。モーターサイクル&エンジンカンパニーの紀山滋彦プレジデントは「小さなコップを揺らすとすぐに波立つが、大きなバケツなら水の揺れは小さくなる」と大部屋の構造を説明する。

 最終組み立ての比率を拠点別にみるとタイ、インドネシア、フィリピンがそれぞれ3割程度とバランスが取れている。中でもタイ工場は技術力が突出しており、欧米市場に輸出する高品質の大型バイクの生産を担える。昨年に実施した全社の技術コンペでは塗装部門で各国の技術者を抑えて準優勝を果たした。

 最高級の品質を作り込める生産拠点となった今、タイ工場への要求はさらに高くなっている。日本人が主導しなくても「最高の品質を一段と良くしよう」という自発的なカイゼン意識を育てることだ。

 為替変動を抑える究極の海外生産は、製品の完全な地産地消だ。その実現のためにも、日本人に頼らず改善ができる現地従業員を育てなければならないのだ。

昨年2月にタイ工場に赴任した河合知剛シニアマネジャーは、自分で考え指揮できる現地社員を育てて大部屋生産方式の総仕上げに取り掛かる

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