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三菱商事、JT…母国に縛られない大企業の戦略を読む

「グローカル経営」はもう古い?

2015年1月28日(水)

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 前回までの3回、現代が、国際的にどのような経営環境にあるかを議論しました。

 まず世界中の企業が協業して、世界的な価値連鎖を創り出す時代が到来したことを述べました。さらにグローバリゼーションが確かに地球を小さくしていることを、歴史を紐解きながらつまびらかにしました。そして地球が小さくなっているがゆえに、そこに残された制度や文化などの地域間の違いがより強く意識される時代であることを解説しました。

 今回は、教科書的な意味で、近未来における国際経営戦略の要点がどのようなものになりそうか、考えていきます。まずは議論の変遷をおさらいします。

「グローカル」という考え方は25年前からあった

 国際経営戦略というと、「これからはグローカルの時代だ」というような意見を耳にしたことはないでしょうか。グローカルとは、Global(グローバル)とLocal(ローカル)を組み合わせた造語です。

 この言葉の意味は英語圏でよく聞く「Think globally, act locally(世界規模で考え、現地に根ざして行動せよ)」という標語が適切に表しています。すなわち、全世界を視座に入れた経営戦略を念頭に入れつつも、各地域に根差した経営をすることが国際経営には求められるという考え方です。

 このグローカルという概念の原典は古く、既に1980年代には日本企業の間で取り入れられていたと言われています。実際、91年に経営学者の伊丹敬之氏が出版した『グローカル・マネジメント――地球時代の日本企業』(日本放送出版協会)では、世界を視座に入れつつ、現地に最適化した経営をすることの重要性が既に述べられています。

 大前研一氏が89年の「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌に書いた記事(注1)や、同氏が90年に英語で出版した『The Borderless World: Power and Strategy in the Interlinked Economy』(注2)、また89年にクリストファー・バートレット氏とスマントラ・ゴシャール氏が出版した『Managing across Borders: The Transnational Solution』(注3)も同様です。

 これらの書籍も、「グローカル」という言葉は使わないまでも、世界市場を意識した経営を志すのであれば、グローバル化した世界を視座に入れて戦略などを検討しつつも、1つひとつの現地に根ざした経営が求められるという主張を展開しています。

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「三菱商事、JT…母国に縛られない大企業の戦略を読む」の著者

琴坂 将広

琴坂 将広(ことさか・まさひろ)

立命館大学国際経営学科准教授

慶応義塾大学環境情報学部卒業。在学時、小売・ITの領域において3社を起業、4年間にわたり経営。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て英オックスフォード大学で博士号取得(経営研究)。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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