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当たり前にイスラムのある上海の生活

ハラールビジネスのヒントは中国にも

2015年1月29日(木)

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邦人人質を伝える中国の新聞

 中東の過激派「イスラム国」と見られる組織が邦人人質をとり身代金を要求した事件は、1月24日深夜に人質の1人である湯川遥菜さんが殺害されたとされる写真が公開されたり、もう1人の後藤健二さんとされる人物の音声で、残された時間は24時間しかないとして、ヨルダンが収監している死刑囚との交換を求める画像がYouTubeに出されるなど、この原稿を書いている1月28日現在、なお予断を許さない状況が続いている。

邦人人質事件、中国メディアの反応

 私の生活する中国でも、メディアが連日この事件を取り上げている。新聞、テレビ、インターネットはもちろん、地下鉄やバスなど公共交通機関の社内や駅構内に設置されているモニターでも事件の経過を放映している。ネットでは人質や家族を気遣う意見も多い。ただ事件そのものについては、日本のメディアを引用して経緯を淡々と伝えるものが目立つ。

 私は1月26日午後、上海市内にある新聞スタンドに置いてあった当日の日刊紙を5紙チェックしてみた。邦人人質事件を取り上げていたのはそのうちの3紙。「参考消息」という海外メディアの報道の引用を専門に扱う新聞は「人質殺害で安倍親米外交に大打撃」の見出しを掲げて1面トップで伝えたが、内容は英タイムズ、仏AFP、共同通信、産経新聞、毎日新聞、シンガポール聯合早報、アジア通信社の記事を中国語で転載したもの。

 あとの2紙(「東方早報」「揚子晩報」)は国際面で展開しており、いずれも安倍首相が1月25日のNHKの「日曜討論」で、戦後70年の首相談話に関して過去の植民地支配と侵略を認めた戦後50年の村山談話が使った文言にはこだわらない考えを示したことの方を、邦人人質事件より大きく掲載。人質事件については、ネットに配信された後藤さんの画像の説明や、村山首相や後藤さんの母の発言など、日本メディアの報じた事件の経緯を伝えた上で、後藤さんの画像掲載を受けて安倍首相が25日に出した「言語道断で許しがたい暴挙」「人道支援を続けていく」などのコメントを取り上げ、これらの発言が後藤さん救出には何ら手助けにならないというのが衆目の一致するところだと批評した。

 これらの報道を見る限り、今回の邦人人質事件について、中国のメディアが淡々とした経緯の説明と日本政府の対応についての論評にとどめ、イスラム国については慎重に批評を避けているのが目に付く。これには、尖閣問題に端を発した一連の日中関係や、中国と中東の関係が影響しているのはもちろんなのだが、一方で、中国が千万規模のイスラム教徒を抱える国だということも大きく関わっている。

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「当たり前にイスラムのある上海の生活」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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