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味の素「運べなくなるかも宣言」の真意

ドライバー不足の危機に直面し、物流が開発や工場を動かす

2015年2月2日(月)

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 日経ビジネス2月2日号の特集「物流の復讐」。長らく生産や販売を陰で支える「黒子」とされてきた物流が、企業の競争力を左右する「主役」になりつつある姿を描いた。「即日配送」「送料無料」が象徴する顧客の飽くなき欲求を満たすには、今までのやり方を改め、物流を軸に経営戦略を見直す必要が出てきている。

 そのプロローグでは、味の素が昨年末、地方拠点でトラックを確保できなかった事態を取り上げた。実は、同社は食品メーカーの中でもいち早く、迫り来る「物流危機」への対策を打ち出している。

 「モノが運べなくなるかもしれない」

 2014年10月、味の素の物流部門は社内にこんな強烈なメッセージを発した。工場から倉庫、倉庫から卸や小売り店へ。食品の物流はその大半をトラックに依存している。しかし、それを担うトラック運転手の不足が深刻になっているためだ。

 このままではサプライチェーン全体に深刻な影響が出かねないとの危機感は、即座に経営陣をも動かした。同社の物流企画部を統括しているのは、食品事業本部長の品田英明・取締役常務執行役員。品田常務は物流部門の悲鳴を受け止め、全社に「物流緊急事態宣言」を発令した。

 ドライバー不足の問題は以前からあった。顕在化し始めたのは2013年後半。味の素は物流子会社、味の素物流を通じて全国の運送業者のネットワークを持つ。それにもかかわらず、トラックの手配が急激に難しくなったのだ。年末のピーク時や悪天候といった一時的なものでなく、恒常的な問題となっている。

 そこで、抜本的に物流全体を見直す必要に迫られた。対策の1つが、鉄道や船舶などを活用する「モーダルシフト」だ。もともと味の素は1995年からモーダルシフトを始めていた。二酸化炭素の排出量削減と、トラック以外の輸送ルートを確保することが目的だった。

 その成果もあり、500キロメートル以上の長距離輸送については2014年度のモーダルシフト率が87%にまで高まる見込み。それを、2016年度までに100%に引き上げる。鉄道だけでなく船舶も初めて採用する方針で、2014年6月から関東~北海道などのルートで貨物専用フェリーなどの活用を順次進めている。東京~大阪間以上の距離を運ぶのに、トラックを使わなくても済むというのが最終的な目標だ。

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「味の素「運べなくなるかも宣言」の真意」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長