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「慰安婦」を無視されたら打つ手がない

韓国の新思考外交を読む

2015年2月5日(木)

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 韓国で「対日強硬策を見直すべきだ」との意見が出てきた。いくら「慰安婦」と叫んでも、日本から無視されたら打つ手がないことに気づいたからだ。

歴史カードを手放そう

韓国で「対日新思考外交」の主張が始まった、とのことでしたが(「『アサヒ』が駄目なら『クワタ』がある」参照)。

鈴置:保守論壇の大御所で、朝鮮日報顧問の金大中(キム・デジュン)氏が「のどが乾いた方が井戸を掘れ」(2014年12月9日、韓国語)を書きました。

 これが「新思考外交」――日本との外交に歴史を持ち込むのはやめよう――を訴える代表的な記事です。以下が記事の最後の文章の全訳です。

  • 今さらの話だが、日本との過去を言挙げし、歴史を話すことがどれほど愚かで無意味かを悟った。

韓国の外交的な武器である「歴史カード」を手放そう、ということですね。なぜ突然、そんな意見が出てきたのでしょうか。

鈴置:金大中顧問は記事の冒頭で「日本は韓国との関係を改善する考えもなく、必要性も感じていない。これは(2014年)11月の最後の週に日本の政治家や知識人に取材して得た結論だ」と書いています。

 訪日前は「何か要求すれば、日本は渋々でも応えるはずだ」と考えていたのでしょう。「日本は悪化した韓国との関係を改善したがっている」との前提からです。

 しかし、日本への取材旅行で、それが思い込みだったと金大中顧問は告白したのです。記事の中には「関係改善を話し合おうにも、取り付く島もなかった日本人」の実例が、いくつも報告されています。

韓国が態度を変えろ

 見出しの「のどが乾いた方が井戸を掘れ」とは、まさにそんな日本の姿勢を―――「日韓関係を改善したければ、それを望む韓国が態度を変えろ」との姿勢を言い表しています。

 そして日本が関係改善を望んでいない以上、いくら強力な「歴史カード」を振り回しても無視されるだけだ――という結論に達したのです。

 それまでなら日本の「良心派」が、韓国が望む方向に内側から日本を誘導してくれたものでしたが、それにももう、期待できません。

 2014年8月には朝日新聞が「済州島での慰安婦の強制連行」を報じた一連の記事を取り消しました。韓国における「強制連行」の具体的な証拠が消滅してしまったのです(「『アサヒ』が駄目なら『クワタ』がある」参照)。

 金大中顧問が訪日した11月末の段階で、謝罪に応じない安倍晋三政権の続投が確実視されていました。「植民地支配」に関しても謝り、「慰安婦」でも謝罪しかけていた“リベラル”な民主党が政権を取り戻すメドも立たなくなっていたのです。

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コメント37件コメント/レビュー

韓国は日本にとっては、中国よりも煩わしい国。中国は明確に敵と認識できるが、韓国は米国を介した安保同盟国。自分の背中を刺すような仲間が自分の後ろには居て欲しくない。脅威は韓国の先なので、今のところ後ろから刺されはしないが、安心はできない。安全保障にしても経済・金融にしても韓国を相手に何かを日本が韓国のためにするときは、はっきりとした文書による韓国のお願いの上での行動という証拠を残してもらいたい。日本が何を韓国のために行っても、結局韓国は文句しか言わない。百害あって、一利もない相手。正しく無視しておく国でしょう。(2016/05/11 08:47)

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「「慰安婦」を無視されたら打つ手がない」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

韓国は日本にとっては、中国よりも煩わしい国。中国は明確に敵と認識できるが、韓国は米国を介した安保同盟国。自分の背中を刺すような仲間が自分の後ろには居て欲しくない。脅威は韓国の先なので、今のところ後ろから刺されはしないが、安心はできない。安全保障にしても経済・金融にしても韓国を相手に何かを日本が韓国のためにするときは、はっきりとした文書による韓国のお願いの上での行動という証拠を残してもらいたい。日本が何を韓国のために行っても、結局韓国は文句しか言わない。百害あって、一利もない相手。正しく無視しておく国でしょう。(2016/05/11 08:47)

-韓国の場合、ほとんどのメディアが一斉に「そうであってほしいこと」を書く- まさしくその通り。読んでて心地よい歴史、あるいは教科書しか認めない。部数も伸びるし心地よい事だろう。しかし同じ事は我々にも言える。嫌韓本が売れている。あるいは日本を称賛する記事を見て溜飲を下げる。外交で韓国に勝ったなどといい気になっていてはいけない。そんなのは雰囲気だけである。そんな事でいい気になってはいけないし、本当の成長は達成できないし尊敬は得られない。韓国が責任を他者に求めているうちは怖くない。その力を自己に向けるようになったら韓国は怖い。方法はどうあれ彼らの目的達成に対する執念は凄まじいからだ。(2015/05/10)

鈴置氏は「反日」の次は「卑日」とおっしゃいますが、つい最近と言うほどでなく、少なくとも21世紀に入ってからずっと卑日だったように思えるのですが……(2015/02/28)

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