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米人生相談:「26歳女性ですが早期退職してもいいですか」に大波紋

2015年2月4日(水)

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 今回は、ある米国人女性がネット上で投げかけた相談を取り上げたい。26歳の匿名女性がネット上の人生相談で、「早期退職したい」と書いたことが波紋を広げ、何千人もが書き込みをする事態になっている。

 相談内容と回答者の見解、さらにコメントを示しながら、イマの米国人男女が抱える思いを考察してみたい。

 まず相談内容を簡単に紹介する。
 「私はIT産業が盛んな都市に住んでいる26歳の女性です。大学を卒業して以来、社会福祉の仕事をしていて、現在はホスピス(終末期ケアを行う施設)で働いています。ただ仕事でさまざまな家族に接しているうちに寂寥感がつのり、ノイローゼの一歩手前です。転職も考えましたが、やりたい仕事が見つかりません。それなら、いま一緒に暮らしている恋人のために炊事や掃除をして生活したいと思っています。彼はそれでも構わないと思っているようです。26歳で退職というのは早過ぎますか」(要約)

日本では勝ち馬のつぶやきにも聞こえる

 日本でこの相談が投稿されても、米国ほどの反響はなかったかもしれない。というのも、日本の社会通念として20代半ばの女性が数年の社会経験をしたあと、つき合っている男性に経済的に依存し、同じ屋根の下で暮らすことに大きな異論を唱える人は多くないからだ。

 日本ではいまだに男性が女性を支える、つまり家族を扶養する意識が生きている。もちろんパートナーとして男女が共に働き、家事を分担するというライフスタイルも流布している。ただ女性が家庭に入ることに、カップルが納得していれば大きな問題はないだろう。

 相談者が将来結婚という形を取ることもあるだろうし、パートナーのまま生活し続けるかもしれない。それは当人同士が決める話である。

 さらに言えば、「26歳で退職」というフレーズは、日本では「彼に養ってもらえる」という勝ち組のつぶやきにも聞こえる。結婚願望のある人にとっては、「もう外で働かなくてもいい。永久就職先が決まりました」という意味でもある。

米国ではあり得ない選択

 けれども米国では、この女性は勝ち組のカテゴリーに入らない。むしろ社会人として自ら白旗を揚げたに等しい。26歳で仕事をしないで家庭に入るというチョイスは、21世紀の米社会ではほとんどあり得ないことなのだ。

 回答者は、ニューヨーク・タイムズ紙などに寄稿するエミリー・ヨッフォ氏というジャーナリストだ。彼女の回答はしごく真っ当だった。正攻法で返している。

 「どういう職業があなたに向いているのか考えてみてください。多くの大学が既卒の社会人を支援する体制を整えています。母校に足を運んでいる時間がなければ電話やスカイプで対応してくれるでしょう。就職活動をする時に、あなたの恋人が金銭的に援助してくれるかもしれません。社会福祉で培った仕事の技術を他で生かせることもあるでしょう。仕事をまったく辞めてしまうべきではありません。いま直面している困難を乗り越え、あなたに合った何かを見つけだしてください。それがあなたの銀行口座にとってもプラスになるはずです」

 この回答が相談者とネット閲覧者を納得させるかどうかは意見が分かれる。2月2日現在、コメント数は4000に達している。読み進めると、「家庭に入るのもアリだと思う」という意見はほとんど見られない。

コメント18件コメント/レビュー

私は基本的に男女平等などあり得ないと思っています。なぜなら女性は子供が産めるから。ほとんどの子供はお父さんよりお母さんのことが好き。というより、お父さんなんていなくてもいいという感じ。であるならば、子供のために母親は家に出来るだけいて欲しいと言うのが自然な考えです。(2015/02/11)

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「米人生相談:「26歳女性ですが早期退職してもいいですか」に大波紋」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私は基本的に男女平等などあり得ないと思っています。なぜなら女性は子供が産めるから。ほとんどの子供はお父さんよりお母さんのことが好き。というより、お父さんなんていなくてもいいという感じ。であるならば、子供のために母親は家に出来るだけいて欲しいと言うのが自然な考えです。(2015/02/11)

日本でもそうですが、最近の女性の社会進出をめぐってはどうして「女性も働いてこそ生きていく価値がある」と決めつけるのでしょうかね。家事や特に子育てを蔑視しているとしか思えません。昔の日本人が憧れたアメリカのホームドラマもみな専業主婦でした。私の母は教師でしたが出産で家庭に入り2人を立派に?育てた後は多趣味で活き活きとしていました。母に「不幸な人生だったか」と問えば即座に否定するでしょう。要は精神的、経済的に夫に従属させられ家庭に縛られることが問題なのであって、主婦業そのものが価値のないものではありますまい。さらには男女を問わずあくせく仕事をするのも将来仕事に縛られず「遊んで暮らす」ことが夢なのですから。米国での反応は、大学を卒業しても高額の奨学金返済に負われたり企業内のポスト争いが厳しいなど、むしろ仕事を続けなければ生きて行けない厳しい社会環境なるが故ではないでしょうか。(2015/02/04)

興味深い記事だった。しかし、選択の自由と社会的な抑圧の問題であって、結論的には当事者が勝手に決めるべきものだ。レズやゲイの結婚は許すが、専業主婦は許さない。「アメリカの正義」もいまだに「社会的に正しい」に過ぎない点を見ては、日本を省みる材料にしたい。(2015/02/04)

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