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なぜタイで「セキスイハイム」が売れたのか

積水化学工業、品質伝えた3つのポイント

2015年2月26日(木)

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 2月上旬、タイ・バンコク。市内は渋滞が酷く、屋台から薫るスパイシーな匂いが排気ガスに混じり鼻を突く。日本から遠く離れたこの熱帯の地で、ニッポンの家が売れていると聞き、訪れた。注文住宅「セキスイハイム」を国内で販売する積水化学工業が、タイの建材大手と合弁で展開する「SCGハイム」である。

積水化学工業がタイで展開する「SCGハイム」のモデルハウス。このタイプは、居間から出入りする“タイ式”の設計を取り入れている

 「セキスイハイム」と言えば、日本を代表する「プレハブ化(工業化)」住宅の1つ。かつて、積水化学工業の住宅部門が「積水ハウス」として独立した後、再度、自社事業として立ち上げたのがセキスイハイムだった。柱と梁を一体化させた鉄骨ラーメン構造のユニットを工場で作り、配線からスイッチ類まで約80%を工場で完成させる独自の「ユニット工法」が有名だ。この工法をそのままタイに持ち込んだ。

 積水化学工業がタイ市場に参入したのは2009年。当初は建物の平均価格が4500万円ほどする富裕層向け商品を中心に展開していたが、2013年からは平均床面積60坪、平均価格500万バーツ(約1900万円)と広さ・価格を抑えた新商品も投入。200万~300万バーツを中心価格帯とする現地の業者より割高だが、中間層を取り込みながら昨年から販売数が急伸している。昨年の年間販売戸数は約160棟、今年は300棟をうかがう勢いだ。

 ただし、ここに至るまでには「品質の理解」という大きな壁があった。

タイ大手、SCGの威光

 現地の工務店が手がける家のほとんどが、コンクリートとレンガ、モルタルによるアジア式の家。完成まで1年~1年半かかるのが当たり前だ。対して、気密性・断熱性に優れ、工期も数カ月で済む日本の工業化住宅が優位であることは言うまでもない。ただ、タイ人によって、鉄で家を作ること自体、あり得ないこと。まして工場で作るとなれば、想像の域を超えた話だ。

 「住宅はその国の文化・歴史・風土に根付いているもの。日本のやり方をそのまま持ち込むのはかなり難しい。品質を理解してもらう認知活動は非常に苦労した。本当に売れるのか、そもそも、そんな必要があるのか、という葛藤すらあった」

 積水化学工業でタイ市場の開拓を手がけた住宅カンパニーの藤原雅也・海外事業推進部長はこう振り返る。いったい、積水化学工業は壁をどう乗り越えたのか。そこには3つのポイントがあった。

SCGハイムがタイで放映しているテレビCM(YouTubeから)。インターネットや電話経由で、モデルハウス見学へと誘導する

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「ニッポンの家~進化したウサギ小屋、海を越える」のバックナンバー

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「なぜタイで「セキスイハイム」が売れたのか」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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