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日中から「友好」が消えるのは悪いことではない

病院の名称変更が映す現代中国

2015年3月12日(木)

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中日友好病院の微博のページ。名称には「友好」の文字が入っているが、写真下の投稿で略称にすることを説明しているほか、左下の病院長の紹介も「中日医院」となっている

 日本で爆買いする中国人観光客のニュースの陰に隠れてしまい、日本ではそれほど話題にならなかったようだが、春節直前に日本と中国を巡って「おや?」と思わせる出来事があった。日本政府の無償協力で北京に設立された「中日友好病院」(中国語では「医院」)が、名称から「友好」を外したというものだ。

日本の援助でできた病院名から「友好」が消えた

 このコラムを書くにあたって改めて調べてみると、中国共産党中央の機関紙「人民日報」が運営するネットサイト「人民網」は2月13日付で、中国政府の国家衛生計画生育委員会が、中日友好病院は今後、特別な場合を除いて、略称の「中日病院」を使うこととする通知を出したと報道。さらに、中日友好病院自身も、中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」に2月14日付で、「国家衛生計画委員会による直属・関係期間の略称に関する通知に従い、略称を『中日病院』にした」と投稿した。

 投稿は続けて「正式名称はなお『中日友好病院』のままだ」と強調した。しかし、日中関係がぎくしゃくし続ける中、日本と縁のある病院の名称から「友好」の2文字を削除したことについて、中国でも当然、「外交上の思惑が働いたのではないか」など様々な憶測を呼んだ。同病院の投稿サイトには、「何でもかんでも政治に結びつけるな」「ただ略称を決めたというだけで、中日関係には関係ないよ」という書き込みもあるにはあったが、「いいんじゃない、だって中日間に友好なんて存在しないんだから」「釣魚島(尖閣諸島)の影響だ」「反日病院に改称すればいい」など、近年の日中関係を色濃く反映する意見が目立った。

 この一件については英BBCの中国語サイトが2月13日付で、「『友好』を外したことがネットで議論を呼んでいる」といち早く報道したほか、複数の中国メディアもこれを取り上げた。さらに2月16日には、中国外務省の華春瑩副報道局長も定例会見でこの件に言及。友好の文字の削除は中国政府の対日姿勢を反映したものであり外交上の配慮があるのかとの質問に、「中国政府の立場は一貫している」「日本との長期にわたる健全で安定した関係の発展を望む」「略称については担当当局に問い合わせてもらいたい」など直接の回答を避けている。

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「日中から「友好」が消えるのは悪いことではない」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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