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2030年の原発依存、「最大でも15%」

期限迫る「エネルギーミックス」の結論のゆくえ

2015年3月13日(金)

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 2030年の日本のあるべき電源構成(エネルギーミックス)を決める期限が迫っている。年末にフランスで「国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)」が開かれ、京都議定書に代わる2020年以降の温暖化対策の国際的な枠組みが決まる予定だ。

 ところが、その議論の前提になる電源構成の将来像を日本はいまだに示せていないのだ。6月には、COP21の準備会合と、主要国首脳会議(G7)がドイツで開かれることになっており、遅くともそれまでには結論を出さなければいけないところまで追い込まれている。

 経済産業省は今年1月30日、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に、「長期エネルギー需給見通し小委員会」を設置した。分科会長の坂根正弘・コマツ相談役が委員長を兼ね、急ピッチで議論を進めている。

 議論の焦点は原子力発電の依存度をどのくらいにするか。二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を大きく減らそうと思えば、CO2ゼロの原発の割合を増やさざるを得なくなる。排出量が大きい石油火力などのウエートを引き下げようとすれば、風力や太陽光といった再生可能エネルギーだけでそれを補うのは難しいとされる。

 民主党政権下の2009年、鳩山由紀夫首相が2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で25%削減すると国際公約をしたが、その際には原子力発電の比率を50%以上にする計画が立てられた。

 ところが、2011年に東日本大震災が発生。東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて、野田佳彦内閣は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」という方針に転換していた。

安倍内閣は「重要なベースロード」と位置付け

 2012年末に発足した安倍晋三内閣は、民主党のこの脱原発方針を修正、昨年4月には第4次エネルギー基本計画を閣議決定した。そこでは原発を「重要なベースロード電源」と位置付けた。そのうえで、安全性が確認された原発から再稼働させる方針を示している。

 だが、国民の間に、福島の事故以来、原発アレルギーが根強く存在するのも事実。今でも日本の原発はすべて稼働が停止したままで、再稼働はなかなか実現していない。

 そんな中で、原発の比率をどのくらいにするのか。

 震災前の2010年度は、発電量の熱源は、原子力が28.6%、LNG火力が29.4%、石炭火力が25.0%、石油火力が7.5%、水力が8.5%で、新エネルギーは1.1%だった。経産省は2030年でも原子力を20%前後は見込む必要があるという姿勢を取っているとされる。新聞報道によると、議論する坂根委員会でも15~25%という数字が既に委員の口の端にのぼっているという。

コメント3件コメント/レビュー

小泉元総理が言う「トイレの無いマンション」議論は、どうするの? 使用済み核燃料の処分法、廃棄法の目処が全く立たない中でごみを増やし続けるのは将来世代に対する背信行為では? それともいっそ、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出して核兵器にでもしてみる?(2015/03/17)

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「2030年の原発依存、「最大でも15%」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

小泉元総理が言う「トイレの無いマンション」議論は、どうするの? 使用済み核燃料の処分法、廃棄法の目処が全く立たない中でごみを増やし続けるのは将来世代に対する背信行為では? それともいっそ、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出して核兵器にでもしてみる?(2015/03/17)

たとえ自民党政権がこの先2020年以降まで続いたにしても、原発で20%以上賄う事が出来ないのであれば、再エネで穴を埋めるしかないだろう。たまたま原油価格が下がったので、「足らない電源は全て天然ガスで!」なんて調子づいている論評も目にするが、エネルギーの対外依存が高すぎる状況は、安全保障の観点からも非常にまずいし、石油価格の動きに振り回され過ぎだ。再エネで、現在は太陽光がFITのお陰で急激に伸びたが、「お天気任せ」で需要に合わせようとすると高価な蓄電池などが必要になる。それよりは、日本が世界に誇る「地熱」を原発の穴埋めに開発すれば良い。先ずは地熱開発が国のエネルギー安全保障上の必須項目であることを法律で明確化し、国立公園内でも重大な問題でもない限り、地熱開発を優先する方針を立てるべきだ。地熱は既存の技術レベルでも原発10基分の発電が可能であり、将来的には高温岩体発電などを実用化すれば、全ての電源を賄うことすら可能だ。発電所建設には最低でも10年以上掛かり、かつ開発に当たり外れが伴うことで民間資本の参入が太陽光のように望めない。だから、国として開発初期のリスクを引き受ける体制を作り上げて、開発を加速すべきだ。一旦発電所が完成すれば、国外依存の全くないエネルギー源となり、石油、天然ガスも売り手市場に手を貸すことは無くなるだろう。(2015/03/13)

日本国の首相なら、カタカナ語ではなく日本語を使ってほしい。まあカタカナ語なら意味不十分だから誤魔化しや誤解をさせ易いから都合がいいかもしれないが。(2015/03/13)

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三品 和広 神戸大学教授