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「反米民族主義」が復活する韓国

「駐韓米大使襲撃事件」を木村幹教授に聞く(1)

2015年3月19日(木)

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 駐韓米大使襲撃事件で「反米民族主義」の復活が露わになった韓国。この変化をいち早く見切った木村幹・神戸大学大学院教授に聞く(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

「反日の日」に反米デモ

木村先生は3月5日のリッパート(Mark W. Lippert)米大使襲撃事件の当日、ソウルにおられました。韓国の空気はどんなものでしたか。

木村幹(きむら・かん)
神戸大学大学院・国際協力研究科教授、法学博士(京都大学)。1966年大阪府生まれ、京都大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専攻は比較政治学、朝鮮半島地域研究。政治的指導者の人物像や時代状況から韓国という国と韓国人を読み解いて見せる。受賞作は『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房、第13回アジア・太平洋賞特別賞受賞)と『韓国における「権威主義的」体制の成立』(同、第25回サントリー学芸賞受賞)。一般向け書籍に『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)、『韓国現代史』(中公新書)がある。最新作は『日韓歴史認識問題とは何か』(ミネルヴァ書房)。ホームページはこちら

木村:まず、その4日前にソウルで繰り広げられた「3・1節」のデモに注目すべきと思います。「反米」が全面に出ていたのです。これには正直、驚きました。

 今回のソウル訪問の目的の1つは、例年行われるこのデモを観察することでした。米大使襲撃事件を考えるために、韓国の変化をくっきりと映したこのデモの話からいたします。

鈴置:1919年3月1日に起きた、日本からの独立運動が「3・1運動」。それをたたえるデモですね。この日は韓国では「反日記念日」です。

 私がソウルに住んでいたのは4半世紀前の話ですが、日本人はこの日は外出しないよう注意を受けたものです。一方、米国は日本から韓国を救ってくれた恩人。感謝されるべき日だったのですが……。

木村:だから、このデモで「反米」のメッセージが強く打ち出されたことに驚いたのです。今年はソウル大学医学部近くのマロニエ公園から、日本大使館そばの国税庁までデモ行進があるというので取材に行きました。

 集まったのは300人ほど。韓国の進歩派、分かりやすく言えば左派が組織したデモでした。しかもその中で、かなり過激な路線をとる主思派(チュサパ)――北朝鮮の主導原理である主体思想を信奉する流れのグループです。

 デモの先頭に掲げられたのは「反日の日」だけあって、さすがに日本を批判する「慰安婦」関連のプラカードでした。しかし次に出てきたのは「GSOMIA反対」。ここで反米色が一気に強まりました。

デモ隊の先頭を行くのは「全国撤去民連合」の自動車。過激なデモで知られる進歩系の団体で、その系列は一部では「主思派」に分類されている。このデモが古くからの運動家たちによって組織されていることが分かる。(現地撮影:木村幹教授、以下同)
青年団体「青春の知性」などによる、「光復70周年3・1節記念大学生都心行進鳴梁海戦」での一場面(以下同じ)。「わが国の政府は日本との軍事情報共有を中止せよ」との巨大な垂れ幕。
安倍首相のお面を被って行進する大学生たち。
「安倍の妄言には終わりはないのか」と書かれたプラカード。
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早くもベストセラー1位獲得!
「三面楚歌」にようやく気づいた韓国

中国に従いながら、米国との関係も維持を…
「二股外交」の策を弄し続けてきた韓国。
しかし気づけば、日本、北朝鮮、そして米国にもそっぽを向かれる「三面楚歌」に。
いよいよ中国の手のひらで踊るしかない状況に「従中」か「米陣営に戻る」か「中立化」か国論は分裂、焦燥感と閉塞感が社会を覆う。
揺れる韓国が招く北東アジアの流動化、新たな勢力図と日本の取るべき進路を、読み切る。

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』『中国という蟻地獄に落ちた韓国』『「踏み絵」迫る米国 「逆切れ」する韓国』『日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う』に続く待望のシリーズ第5弾。オンライン未掲載のオリジナル年表なども収録。3月9日発行。

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「「反米民族主義」が復活する韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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