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キッシンジャーがタブーを破った禁断の「地政学」

2015年3月31日(火)

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 「地政学」という言葉を聞いたことはあるだろうか。

 日経ビジネスオンラインを読んでいる方々は、「地政学」の意味はよく知らなくても、例えば「地政学リスク」という言葉を聞いたり使ったりした経験があるのではないか。「地政学リスク」という言葉はここ数年の間に、新聞や雑誌の経済欄で多用されるようになった。

 例えば去年から今年にかけて、日経新聞電子版などで「地政学リスク」という言葉について解説する記事が多く掲載されている(関連記事

 この言葉は、日常生活の中でも使われるようになっている。私は最近、ある貴金属買取店の販売員が、お客と思しき人と「地政学リスクが…」という会話を道端でしていたのを聞いて驚いた。

日本では学べない地政学

 「地政学」という言葉の普及に私が驚いたのには理由がある。それは「地政学」が、戦後日本で学ぶことを禁じられた、後ろ暗い学問だったからだ。日本では戦後すぐの時期に、地政学を研究していた大学教授がGHQによって公職追放された。地政学関連の本も「焚書」とされている。

 私はこの後ろ暗い学問に十数年前にたまたま興味を持ってしまった。これを日本で学べないと知ったために、わざわざ海外に出向いて勉強した経験を持っている。

 日本では禁止され、海外でもほとんど研究されていなかった「地政学」という特殊な学問を学んできた人間としては、今の日本で「地政学」という言葉がこれほど頻繁に使われるようになるとは夢にも思わなかった。それゆえ、この言葉を街角で聞いた時には、なんと言うか、非常に感慨深く感じるところがあったのだ。

 ただし、「地政学」や、これに付随した「地政学リスク」という言葉の意味が、世間一般でしっかりと理解されているとは言い難い。われわれは「地政学」という言葉を、その中身をよく知らずに、流行のキャッチフレーズの一つとして使っているのである。

 地政学の定義には色々あるが、本稿ではひとまず「国際政治のパワー関係を主に地理的にとらえて考える学問的な視点」としておきたい。

 地政学は実にユニークな視点を提供してくれる、学問的な伝統を持った知的体系の一つだ。ポイントさえ押えれば、それほど難しい学問ではない。

 さらに、現代の国際政治を見る上で、地政学の視点は不可欠なものである。これを知っていれば、われわれは国際政治を非常に冷静な目で見ることができるようになる。米国のような大国が国家戦略を考える時に、暗黙の了解として地政学的な視点を採用していることに気づくことができる。端的に言えば、地政学はわれわれが国際政治を見る時に、これまではほとんど気づかなかった見方を教えてくれる。

 加えて地政学は、われわれが今後の日本の外交や経済、そして投資などを考える上でも大きなヒントを与えてくれる。

 これから数回にわたって、私が英国レディング大学大学院などで学んだり、個人的に研究を深めたりしてきたこの「地政学」について説明していく。第1回目となる今回は、地政学の歴史と現状について説明しよう。

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「キッシンジャーがタブーを破った禁断の「地政学」」の著者

奥山 真司

奥山 真司(おくやま・まさし)

地政学・戦略研究家

カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員、青山学院大学非常勤講師。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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