• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

動き始めたアベノミクスの「ゾンビ企業退治」

金融庁主導で実現する「スーパー・リージョナルバンク」の狙い

2015年4月10日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 アベノミクスが掲げる地域創生の「隠し玉」がいよいよ動き出した。地方銀行の再編である。

 安倍晋三内閣では、石破茂担当相の下で、地方創生の具体的な施策が打ち出されている。地方で新たな事業を生み出す人材への支援制度や、大都市から地方への移住促進策など、地方自治体が独自に描く再生戦略をベースに国としての支援策を掲げる。「地方創生特区」に秋田・仙北市など3カ所を指定、大胆な規制緩和を目指す取り組みも始めた。2015年度予算では1兆円にのぼる地方創生事業費を計上している。

 もっとも、こうした地方創生策の実効性を疑問視する声は根強い。このままでは単に「ばらまきに終わる」といった指摘もある。そんな中で、金融庁が主導する地銀の再編が、地方経済の停滞を打破する切り札になる可能性が強まっている。

 「関西・四国に広域地銀 大正銀、トモニの傘下に」ーー。4月6日付の日本経済新聞は1面トップでこう報じた。

大阪・大正銀行が、四国のトモニHDの傘下に

 大阪を地盤とする大正銀行が、来春にも四国のトモニホールディングスの傘下に入るというのだ。トモニは2010年に香川銀行と徳島銀行を傘下に持つ金融持ち株会社として発足。今回、株式交換方式で大正銀を買収することで、傘下に大正銀も並ぶことになる。

 昨年秋には横浜銀行と東日本銀行、肥後銀行と鹿児島銀行が相次いで統合を決めた。県境を越えた再編が本格的に始まった格好だが、今回は四国と関西という地方を超えた再編となる。地銀どうしが県境ですみわける長年の慣行が本格的に瓦解し始めたとみていいだろう。

 地銀再編がアベノミクスの地域創生の観点で語られることはほとんどない。だが、今回の再編劇は、金融庁の一存で実行に移されているわけでは決してない。カギは昨年5月23日に自民党がまとめた「日本再生ビジョン」にある。そこにはこう書かれていた。

 「地域における企業、産業再生を図ることが最重要課題であり、強化された開かれたコーポレートガバナンスの下で、経営判断に基づき、金融機関自身が収益力や資本の充実、重層的機能強化を図ることが期待され、中には、新たな広域での地域金融機関、例えば、『日本版スーパー・リージョナルバンク(仮称)』のような形を模索することも重要な選択肢の一つとして真剣に検討されるべきと思われる」

 この自民党の報告は、6月に安倍内閣が閣議決定した成長戦略「日本再興戦略 改訂2014」の下敷きになったものだ。当時、政調会長代理だった塩崎恭久衆議院議員(現・厚生労働大臣)が中心になってまとめた。自民党の報告書は所管官庁とすり合わせたうえでまとめられるのが一般的だが、この時に金融庁側で調整に当ったのが当時、検査局長だった森信親氏である。

コメント4

「磯山友幸の「政策ウラ読み」」のバックナンバー

一覧

「動き始めたアベノミクスの「ゾンビ企業退治」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「昔、SOMPOは保険会社だったらしい」と言われたい。

桜田 謙悟 SOMPOホールディングス グループCEO社長