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元幹部が激白「農協のピラミッドが崩れ始めた」

「全中」会長辞任は農業再生につながるのか

2015年4月17日(金)

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辞任を表明した全中の萬歳会長

 全国農業協同組合中央会(全中)という名前を聞いて、どんな組織か思い浮かぶ人はどれだけいるだろう。政府による農協改革は、農協の頂点に立つこの知名度の低い組織を標的に進められ、全中トップの突然の辞任劇でひとまず終結した。いったい全中の何が問題なのか。全中の力を弱めれば、農協は農業の再生に役立てるのか。農協の金融事業の上部組織、農林中央金庫の副理事長を約10年前に務めた増田陸奥夫氏に聞いた。

時代遅れの「全利用」と「政治力」にメス

全中を農協法に基づかない一般社団法人にすることが決まったことを受け、全中の萬歳章会長が辞任を表明しました。

「農林中金時代、ポリティカルな農協の仕組みと戦って来た」と話す増田氏

 「全中はJAグループの象徴であり、ピラミッドの頂点にある。県段階でも、農産物の販売をしている経済連(経済農業協同組合連合会)や金融事業をしている信連(信用農業協同組合連合会)のトップより、県中央会の会長のほうが序列は上という意識がある」

 「農林中金や全農(全国農業協同組合連合会)のトップと一緒に官邸に行くときも、代表して話すのは全中の会長だ。全中に期待されるのは経済的なセンスではなく、政治力。政治との近さを誇示することが、農協組織のなかで権威を高めることにつながる」

 「その全中にメスを入れたのは、巧妙なやり方だった。地域農協に対する監査などの権限を剝奪し、ピラミッドの頂点からおろし、その結果、会長も辞任せざるをえなくなった。米価闘争に象徴されるように、政治力で価格維持を押し通そうとしてきたことが、農業が衰退した一番の原因だ。農協法改正は改革の第一歩であり、影響は言われている以上に大きい」

全中は地域農協を指導する立場にあります。何が問題なのでしょう。

 「農協の行動原理を象徴的に示す言葉に、『全利用』というのがある。組合員はものを買う際も売る際も農協を利用すべきだという考え方だ。かつて農協が1万以上あったとき、組合員をひとつにまとめることはポリティカルなテーマだった。そのときに必要とされた全利用の原則を、農協全体の意思決定の要として指導してきたのが全中だ」

 「農協の利用率が高まり、取扱量が増えれば、農産物の販売で有利になるというのが建前だ。食料不足のときはそうだったかもしれないが、いまは全然成り立っていない。農協にばかり都合のいいやり方だ。組合員が自分で有利な販売先を選ぶことがあって当然だが、暗黙の指導として全利用を求めてきた」

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「元幹部が激白「農協のピラミッドが崩れ始めた」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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