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イランの核施設をジャックせよ!

“サイバー戦争”の近未来をキム・ゼッター氏に聞く

2015年4月22日(水)

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ソニーピクチャーズエンターテインメントの元共同会長エイミー・パスカル氏。漏洩したEメールの内容に問題があり辞任した(写真=Kevin Winter/Getty Images)

 2014年11月24日、「平和の守護神」と名乗る一団によって、米ソニーピクチャーズエンターテインメントのコンピューターシステムがハッキングされた。同社のPCにはハッカーからの宣戦布告の画像が表示され、システムはダウン、メールなども送信できない麻痺状態に陥った。

 やがて幹部のEメールの会話や、従業員の給料など雇用に関する情報、俳優のギャラや未公開映画の映像を含む膨大な機密情報が漏洩した。それから北朝鮮の最高指導者キム・ジョンウン暗殺の映画、その公開を巡り長らく緊張状態が続いたことは周知の通りである。

 同社は被害総額に関する言及を避けているが、2014年12月のロイター通信の報道の中で、米戦略国際問題研究所(CSIS)のジム・ルイス上級研究員は、その額は1億ドルに達するのではないかと述べている。

サイバー攻撃で核施設を機能停止に追い込む

 この数年で定着した「サイバーアタック」という言葉に、不吉な未来を予感する人は少なくないだろう。

 サイバーアタックとは、コンピューターネットワークに侵入し、情報を盗み出したり、データを書き換えたり、破壊したりする行為を指す。その対象は個人に対する嫌がらせから、国家を相手取ったテロリズムまで様々な規模がある。

 2014年11月、サイバーアタックについて書かれたある書籍が米国で発売され話題になった。書籍のタイトルは「Countdown to Zero Day」。著者は米国のテクノロジー系専門誌『WIRED』の記者キム・ゼッター氏である。

 本書はある歴史的なサイバーアタック事件について書かれたものだ。

キム・ゼッター氏の著書『Countdown to Zero Day』、日本語訳はまだ無い

 2009年11月、イラン、エスファハーン州ナタン。カラチャイ川の側に位置する施設には、およそ8700台の遠心分離機が設置されていた。

 目的はウランの濃縮、核兵器の製造である可能性が高い。

 イランは平和目的以外の核の研究を幾度も匂わせては世界から警告を受けてきた。にもかかわらずこの施設では2006年から研究が続けられてきたものと見られる。

 他国が極秘に進める研究に立ち入り調査など行えるはずもない。そこで新しい強制外交の措置が行使された。

 2009年の後半から2010年の前半にかけて、米国とイスラエルが共同で作り上げたコンピューターウイルス「スタックスネット」が、なんとこの施設をハイジャックし、システムに侵入してウラン濃縮のための遠心分離機の数千台を強制的に停止させたのだ。

「骨とチップ ~膨張する大国、アメリカの一断面~」のバックナンバー

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「イランの核施設をジャックせよ!」の著者

長野 光

長野 光(ながの・ひかる)

日経ビジネスニューヨーク支局記者

2008年米ラトガース大学卒業、専攻は美術。ニューヨークで芸術家のアシスタント、日系テレビ番組の制作会社などを経て、2014年日経BPニューヨーク支局に現地採用スタッフとして入社。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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