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アマゾン、合法的自動車ピッキングの衝撃

そして自動車のトランクはIoTの拠点となる

2015年4月30日(木)

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 あなたは職場にいる。するとスマホにメールの着信がある。荷物が届いたようだ。宅配業者は、どうもあなたの職場下のパーキングにいるようだ。すると、トランクを開閉する許可を与えるかどうか、そのメールは聞いてくる。

 あなたは「YES」を押す。下のパーキングにいた宅配業者は、その許可を受信する。宅配業者はあなたのクルマの前でコントローラーのボタンを押す。すると、トランクが開く。宅配業者は荷物を置いて、トランクを閉める。

 もちろん、宅配業者がもう1回トランクを開けようと思っても、もう開けられない。一瞬だけの許可だ。あなたは会社が終わり、クルマをキーで開けると、トランクに何か入っていることに気づく。「ああ、そうだった。今日は荷物がこのクルマに届いていたんだ」。そのままクルマを走らせたあなたは自宅に到着する。

 自宅では不在通知を受け取っても、なかなか宅配業者と時間が合わない。また、マンションの宅配ボックスといってもすべてが使われているケースもある。なにより出先で受け取れることのメリットは大きい。例えば、会社員が出先のカフェで資料を作成しているとき、突然引用したくなった書籍があるとしよう。そんなとき、自宅に届けられるより、カフェに届けてくれたほうが良い。少なくとも、カフェにやってきたクルマのトランクに届けてくれれば、すぐさま書籍を引用することが可能だ。

 自宅の住所をあまり知られたくないケースもあるだろう。配達人と顔を合わせたくない人も多い。消費者の自宅にいかに早く届けるか――。小売業の問題意識はこのところ、ここにあった。最も優れたサービスは、消費者がそのときいる場所に届けることだ。

 消費者にとっても利便性は向上する。もちろん、タランティーノの映画のようにトランクの中から不審者が出てこない限りにおいては――、であるが。

小売業者と宅配業者の連携

 このところ、宅配業者と小売業者が組んだニュースが世間を騒がしている。たとえば国内を見てみよう。ローソンはアマゾンジャパンと組んで、コンビニの店頭受け取りサービスを拡充する。世の中では想像以上に、自分の住所を宅配業者に教えたくない人は多い。またコンビニでの店頭受け取りサービス自体は珍しくないものの、ローソンはアマゾンとの連携によってシニア層を取り込もうとしている。

 これまた想像以上にネット通販を使ったことのないシニアは多い。ただ、ローソンに来てもらえれば、店内端末から親切丁寧にオペレーターがネット通販を教えてくれる。シニアがたくさんローソンの端末で注文したり、あるいは取り置きしたりしてくれたら、店内でのついで買いも盛んになる。

 またローソンは、佐川急便と組んで宅配事業の拡大も目論んでいる。在宅で買い物が十分にできない家庭に商品を届ける。また、ご用聞きになることで繰り返し・追加注文も狙う。

 アマゾンに対抗する楽天は、日本郵便とゆうパックの受取ロッカーサービス「はこぽす」で連携した。楽天で消費者が購入した商品を好きな時間に受け取れるサービスだ。現在は数十カ所にすぎないものの、消費者ニーズに応えるために拡充していくという。欧米ではロッカー受取の比率が高いのが特徴だ。それは、消費者のプライバシー保護の問題や、配達業者の侵入を防ぐなどセキュリティの問題がある。また、それにくわえ、やはりロッカーでの受け取りが容易なためだ。

 これまで物流やサプライチェーンといった分野はモノを右から左に流す意味付けしかなかった。しかし、現在では企業の付加価値の源泉にすらなっている。これはもちろん本業とする私からすれば喜ばしい状況だ。

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「アマゾン、合法的自動車ピッキングの衝撃」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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