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この10大炎上事件をあなたはどう見る?

ナイキやアディダス、ZARAにGAPは被害者か、それとも罪人か

2015年5月13日(水)

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 昨今ではサプライチェーンの進化により、商品を瞬く間に世界中に届けることが可能となった。例えば自動車では、原材料や電子・電気部品、成形部品などが世界各地から集められて組み立てラインに投入され、さらにそれがまたすぐさま需要のある各国へ送られていく。衣料でも、紡績、編み、色染め、縫製などが世界各地で行われて製品化され、検品後すぐに世界に送られる。

 このようなサプライチェーンの進化は、逆に言えば、問題がある商品もただちに瀰漫(びまん)してしまうことを意味する。瑕疵(かし)や問題を内包する商品であっても、すぐに広がってしまうため、それが取り返しのつかないレベルに発展する。とくに倫理的な問題を内包する場合は炎上という形になって現れる。

 さらに、メーカー側がその商品の問題に気づいていなかった時、その炎上は大きくなる。現在では、その商品をすぐに回収しようとしてもインターネットではその跡が残る。

 今回は昨今、米国を中心に炎上した10大“事件”の具体例を見ていこう。そして同時に考えていただきたいのは、米国を中心に騒いでいるものの、「この程度で騒ぐべきか」という問題だ。きっとこれらの炎上事件への感想に日本人と彼らのギャップが表出するに違いない。それぞれ、炎上した商品へのリンクを文章中につけたので、是非確認した上で考えてほしい。

【炎上1】ナイキの「ボストン虐殺」Tシャツ

 2013年に米ボストンでマラソン大会を狙った爆破事件があった。そのときに販売されていたのが、米ナイキの「Boston Massacre(ボストン虐殺)」とデカデカとプリントされたTシャツだった。

 同社はただちに、販売中止を決定し、商品を回収した。当然ではあるが同社は“虐殺”を意図していたわけでもなく、目論んでいたわけでもない。もともと“Boston Massacre”とは、野球の俗語で大逆転勝利を指す。このTシャツの画像は、いくつかのサイトで見ることができる。ナイキは運が悪かったと言えばそれまでだが、被害者の心情を思うと回収もやむを得なかった。

【炎上2】アーバンアウトフィッターズの血まみれスウェット

 同じアパレルメーカーでも、こちらは趣味がよろしくない。米アーバンアウトフィッターズは大学名をプリントしたスウェットシャツを発表した。それは、ケント州立大学で、発売とともに大騒ぎになった。特にケント州立大学関係者は大激怒し、ネット上でも炎上が止まらなかった。

 その理由は、そのスウェットが血まみれだったからだ。おそらく日本人では、この血まみれの“マズさ”が分かる人はほとんどいない。同大学では1970年、ベトナム戦争に反対する学生らが州兵から発泡され4人が射殺されるという、あまりに痛々しい事件を経験していた。しかも彼らは非武装で、純粋なる被害者だった。同大学は、長年、彼らへの追悼を続けてきた。そこにきて、アパレルメーカーが、血まみれのスウェットを発表したのだ。

 もちろんアーバンアウトフィッターズはすぐさま同スウェットを回収し、大学側に謝罪を表明した。一部の販売店は、血のデザインとは思わなかった、と述べたようだが、素直に見れば血にしか見えない。これもいくつものサイトで確認できる

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「この10大炎上事件をあなたはどう見る?」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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