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農家も驚く「最高の土」は素人だからできた

町田の農のおかあさん体験記(2)

2015年5月22日(金)

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援農ボランティアが技術を学ぶファーム七国山(東京都町田市)
「ここの土は肥えている」と話す筑城隆幸さん(ファーム七国山で)

 4月18日、東京都町田市にある研修農場、「ファーム七国山」を訪ねた。講師は近所のベテラン農家の筑城隆幸さん。この日は、8人の生徒にくわの使い方を教えていた。「野球のバットと同じで、腰が大切だ。そうすると、くわが振れるようになってくる」。

 農場を運営しているのは、前回紹介したNPO法人「たがやす」だ(5月15日「『最期まで畑で』と願い、逝った人」)。援農ボランティアを農家に派遣する組織として2002年に発足したが、知識も技術もないと、簡単な作業しか手伝えない。そこで、ボランティアの技術を高めるため、市から土地を借りて2005年にファーム七国山を開講した。

 「ここには背丈より高い草が生えていた。それを、『たがやす』のメンバーが全部耕したんだ」。筑城さんがそうふり返るように、荒れた原野へと戻っていく風景を、市民の手で豊かな農地に再生した。「ここは土づくりからやっているから、土の色が違う。昔はこうやって土をかわいがったもんだ」。

 こうして、ファーム七国山は地元の農家が講師になり、伝統的な農法を次代に伝える場となった。しかも、「たがやす」の活動はその後も広がり続け、就農を目指す人が技術を学ぶ「町田市研修農場」の運営を2010年に市から受託し、2014年には自らの農場である「小野路農園クラブ」も開いた。

 都市の農業はこれからどうなっていくのか。前回に引き続き、事務局長の斉藤恵美子さんと初代理事長の奥脇信久さんに聞いた。

「断ったら2度と話が来ない」

まずファーム七国山はどうやって開いたんですか。

奥脇:「雑草を刈って畑に戻したら、市が土地を貸すという条件でした。もしかしたら、本当は『NPOの手でここを開墾するのは難しいだろう』と思っていたのかもしれない。でもそのとき、私と一緒に理事になった根岸潤一郎さんが『絶対にやる』って言ったんです」

斉藤:「いまでは想像もつかないほど、草ぼうぼうでしたから。隣にいた奥脇さんに、『ここで断ったら、もう2度と話が来ないかも』って言ってはみたけど、雑草については『どうしよう』って思いました」

奥脇:「根岸さんは草刈り機で開墾しようとしてたけど、暑い盛りだから、それでは刈っているうちにまた生えてきてしまう。そこで、草を根っこから刈る専用の機械を農家に借りた。5000平方メートルを朝から晩までかかって1日で一気に刈り終えました」

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「農家も驚く「最高の土」は素人だからできた」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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