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タイのお坊さんが「サングラスにグッチのバッグ」でも尊敬される理由

ビジネスパーソンのための仏教入門(2)

2015年5月23日(土)

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 原始仏教研究の第一人者・花園大学の佐々木閑教授による「ビジネスパーソンのための仏教入門」の第2弾。

 日本仏教衰退の原因を仏教国・タイでのケースをもとに考察する。

 同じ仏教国でも、「僧侶は国民のアイドル」というタイに比べ、僧侶へのアレルギーが根強い日本。

 その違いは一体、どこにあるのか。

 日本の仏教界が、求心力を取り戻すための方策とは――。

(前回の記事はこちら

タイ仏教との根本的な違い

つまり、今の日本仏教の奇妙な形態の原因はスタートラインにあったということですか。

佐々木 閑(ささき・しずか)氏。(写真:杉本幸輔、以下同)

佐々木:はい、その通りです。鎌倉時代に、例えば法然とか親鸞とか日蓮といった人が現れ、仏教が民衆化し、熱心な信者が教団を支えるという形での布施文化はできました。しかし、民衆全体の思いとして、「仏教を布施で支えなければならない」という概念は根付きませんでした。どんなところでも僧侶が托鉢すれば、皆がこぞってお布施をする、という情景は定着しなかったのです。

この布施文化は、釈迦の仏教を受け継ぐ東南アジアでは徹底しているのですか。

佐々木:それはもう、すごいですよ。律がしっかりと守られていますし、人々の布施の気持ちも驚くほど強い。もちろん、僧侶の堕落はあります。堕落はあるけれど、一般民衆の人たちの布施への思いは計り知れない力を持っています。

東南アジアでは今でも、昔ながらの仏教精神が守られているわけですか。

佐々木:はい。例えば今、タイで一番人気を集めているタンマガーイという寺院があります。そこには100万人が入る広場があります。

100万人が入る広場? すごいですね。

佐々木:敷地が単に広いから100万人入るというのではありません。ビルがその広場を囲んでいて、ビルの一辺は1kmもあります。周囲、トータル4kmのビルが広場をぐるりと囲み、その内側の広場に100万枚のタイルが張ってあります。1枚のタイルにつき、1人が座ります。だから100万人が確実に入る計算です。タイルを見ると一枚一枚に、布施をした人の名前と指紋が入っています。つまり、全部布施でつくられた広場だということです。

 その広場の横に建っている別のビルは、その内部に30万人が入れます。寺院の周辺は、延々と僧侶の居住地が広がっています。そこには小川が流れ、どこかのリゾートホテルのような雰囲気です。全ての土地、建物、運営費、全部お布施でできています。最近は「お布施を集めすぎだ」という批判も出ていますが、それくらいスケールの大きなお寺です。

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「タイのお坊さんが「サングラスにグッチのバッグ」でも尊敬される理由」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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