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「ジャパンパッシングは終焉した」

スリーエムジャパン・三村浩一社長が語る、米本社が再認識した日本市場の魅力

2015年5月27日(水)

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 日経ビジネス本誌5月25日号の特集「JAPAN RUSHING~世界の企業は日本を目指す~」では、日本に世界中の企業が殺到している姿を描いた。中国などアジアの台頭による「Japan Passing(ジャパンパッシング、日本を素通り)」から「Japan Rushing(ジャパンラッシング、日本へ殺到)」へと変わりつつある。

 今回はそうした世界企業の1つ、米スリーエムを取り上げる。同社は日用品や工業製品など幅広く手掛け、付箋「ポスト・イット」や「セロハンテープ」などを開発したことで知られる。2014年12月期の連結売上高は318億ドル(約3兆8700億円)。そのグローバルの巨人が今、日本市場を強化する戦略に大きく舵を切った。狙いは何か。スリーエムジャパン・三村浩一社長に聞いた。

(聞き手は宇賀神宰司)

米スリーエムが日本法人を設立したのは1960年。54年が経った昨年9月、米本社は900億円を投じて住友電気工業との合弁を解消、日本法人を完全子会社化しました。なぜ、半世紀以上も経った今、日本市場に注力しているのでしょうか。

2014年9月、完全子会社となりスリーエムジャパンに社名変更した米スリーエムの日本法人。「日本市場の成長余力を米本社が再評価している」と語る三村浩一社長(写真は竹井 俊晴、以下同)

三村:売上高、利益ともに日本法人が堅調なことが大きな要因です。長らく業績は伸び悩んでいましたが2013年以降、成長軌道に乗ってきました。

 米本社は最近までは新興国に事業の軸足を移してきました。BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)とポーランドに注力してきました。ですが、そうした国々の経済成長が減速したことで、グローバル戦略の見直しが必要になりました。

 先進国市場に再び目を向ける中で、日本が足腰の強い成長をしていることから米本社から再評価されたと考えています。

「日本は課題先進国、そこにビジネスチャンスがある」

米本社のインゲ・チューリン会長兼社長兼CEO(最高経営責任者)は「日本は最も大きくかつ成功している子会社の1つ。事業をさらに拡大していく」とメッセージを発しています。かつてのジャパンパッシングから大きく戦略を転換しました。日本の市場のどこに魅力があるのでしょうか。

三村:日本法人の業績が伸び悩んでいたのは、日本企業が工場を中国など海外にどんどん移したことが要因でした。産業用資材などを自動車メーカーや電機メーカーに納めていますので、そうしたメーカーの工場が海外に移転して、現地で資材を調達するようになると日本法人の売上高は減少してしまいます。営業を強化して売上高を伸ばそうとしても、海外移転で業績が伸び悩む状態が続いていたのです。

 この状況を打破するため、日本の市場に再度向き合い、新たな内需を掘り起こす事業モデルへと軌道修正をしました。それが最近になってうまく機能し始めました。具体的にはヘルスケア、建築、インフラといった分野が日本法人の成長を牽引しています。

 日本は世界的に見ても稀有な課題先進国です。高齢化、インフラの老朽化といった課題にスリーエムの製品や技術が活用できます。日本法人を完全子会社化したことで本社からの投資を呼び込みやすくなりますから、これら課題解決に向けた市場にこれから大きな投資をしていきます。

 例えば相模原市にある研究開発拠点を世界4大拠点として大型の投資をします。分析装置などほかの拠点にはない設備を導入して、開発環境を整備します。

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「「ジャパンパッシングは終焉した」」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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